本日は、ご多用のところ、平成29年度EPOC総会にお集まりいただき、誠にありがとうございます。会員の皆さまには、日頃よりEPOC活動に対して多大なるご理解とご協力をいただいておりますことに対し、厚く御礼申し上げます。
さて、昨年度を振り返りますと、5月には地球温暖化対策の新たな国際枠組である「パリ協定」に向けたわが国の地球温暖化対策計画が閣議決定され、11月にはCOP21での採択から1年を待たずして「パリ協定」が発効するなど、地球温暖化対策の進展が期待された1年でした。
しかしながら、今年6月、米国がパリ協定からの脱退を表明し、誠に残念な事態を招いておりますが、地球温暖化防止の重要性はいささかも揺らぐものではなく、引き続き米国を含めすべての国がその責任を果たしていくことが求められています。
本日の基調講演には、日本エネルギー経済研究所の豊田 正和(とよだ まさかず)理事長をお招きし、「エネルギー情勢の大変革と日本のエネルギー・環境政策の在り方」をテーマに講演をいただきます。
豊田理事長は、日本エネルギー経済研究所を率いて、精力的にエネルギー・環境問題に関する調査活動や政策提言に取り組み、その活動は国際的にも高い評価を得ておられます。本日は、その深く幅広い知見をもとに、米国の動向など先行き不透明な今後のエネルギー・環境問題の展望について、貴重なお話をお伺いできるものと思います。会員の皆さまには、是非とも今後の活動に活かしていただければと存じます。
昨年度もEPOCでは、各分科会が中心となって、会員のレベルアップを目的とした各種のセミナー、勉強会の開催の他、地域社会の環境啓発のための次世代層への環境学習支援や他団体と連携した活動など、幅広い取り組みを展開してまいりました。
特に地球温暖化問題への対応に関しては、分科会活動とは別に、エネルギー・環境政策の動向に関するフォーラムや北海道・福島方面での原子力関連事業や再生可能エネルギー開発などの先進技術の視察会などを実施し、会員や社会のニーズに応えるよう努めてまいりました。
昨年度の各分科会の活動実績の概要につきましては、後ほどの議案のなかで幹事長からご報告させていただきます。各分科会では、リーダー会社が中心となって、会員ニーズに応える様々な活動を展開しており、多数の会員の方々にご参加をいただきました。それぞれの会社でのお忙しい業務の傍ら、このように各分科会が競い合いながら熱意をもって取り組む活動は、他にないと自負しております。
地域社会や産官学などを巻き込んだボトムアップ型の活動がEPOCの大きな特徴です。今年度も引き続き、会員企業の環境経営の実践を支援する活動に取り組むとともに、地域社会との連携活動を推進し、世界に誇れる環境先進地域の形成に貢献していきたいと存じます。
今後もEPOCの活動をより一層充実させていくためには、皆さまの継続的なご支援が必要不可欠であります。EPOC活動への皆さまの変わらぬご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げまして、私の挨拶とさせていただきます。