本日は、ご多用のところ、平成27年度EPOC総会にご参集賜り、誠にありがとうございます。会員の皆様には、日頃よりEPOC活動に対して多大なるご理解とご協力をいただいておりますことに対し、厚く御礼申し上げます。
さて、最近の日本経済は、全体としては緩やかな回復基調の中、明るい兆しを見せておりますが、こうした流れを確かなものとし、本格的な成長に繋げていくためには、産業界はもとより、国民各層・各分野における広範な努力が必要となって参ります。
こうした中、地球温暖化防止などの環境問題への対応は、持続的成長を達成していく上で我が国のみならず、全世界で早急に取り組まなければならない重要な課題であります。温室効果ガスについては、本年12月に、COP21が開催され、2020年以降の新たな枠組みが構築されることとなっております。先日のドイツ・G7サミットの首脳宣言では、世界の温室効果ガスについて、2050年までに2010年比40〜70%の上方を目指す排出削減目標が提唱されましたが、我が国も2030年までに2013年比で26%という削減目標を表明したところです。
申すまでもなく、この目標は大変意欲的なものであり、その達成のためには、最適なエネルギーミックスを考慮し、その実現に向けた更なる技術開発や、最新の環境技術の普及、諸外国の取り組みへの貢献に力を尽くしていく必要があると考えております。
本日の総会後の基調講演会では、先般政府が発表したエネルギーミックス策定に中心的な役割を果たされました経済産業省 大臣官房審議官の吉野様を講師にお迎えし、ご講演をいただくこととしております。私どもEPOCとしてどのような展望のもとに活動をしていくべきか、そして会員の皆様の今後の環境経営はどうあるべきか、大変参考になる時宜を得たお話になるものと考えております。吉野様には、ご公務に大変お忙しい中、当地までお運びいただきましたことに改めて御礼申し上げます。
私たちEPOCは、環境性と経済性を両立させた事業活動を進めるとともに、継続的に環境問題に取り組むことにより、持続可能な経済社会の実現に貢献していくことを目指しておりますが、これまで先進事例等に関するセミナーやエネルギーフォーラム、次世代層への教育支援、海外研修生との交流など、多岐に亘る活動を展開してまいりました。これらの活動を通じて、環境・エネルギー分野の最新動向を把握するとともに、会員相互の活発な交流が生まれ、会員の更なるレベルアップに貢献することができました。
EPOC2020年ビジョンの計画期間の中間地点となる本年は、こうした活動の深化・発展に努めるとともに、ビジョンが掲げた項目の達成のために、更なる取り組みの強化に注力していきたいと考えております。
また、愛・地球博から10年の節目にあたる本年、9月から2ヶ月間の予定で全国都市緑化あいちフェアが開催されます。緑の力を知り、自然の叡智を未来につなぐことを目的とした、この催しにEPOCも賛同し、緑を愛する環境マインドの醸成や、市民への情報発信に努めていきたいと考えております。
今後もEPOCの活動をより一層充実させていくためには、皆様の継続的なご支援が必要不可欠であります。EPOC活動への皆様の変わらぬご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げまして、私の挨拶とさせていただきます。
ありがとうございました。