視察・調査

2021年度 第2回循環ビジネス創出会議 (現地見学会)実施報告

はじめに

EPOCでは、先導的な循環ビジネスの振興を支援するため、愛知県と共同で「循環ビジネス創出会議」(現地見学会)を開催しています。
今回は、「2021愛知環境賞」において金賞及び名古屋市長賞を受賞した2企業を訪問し、優れた技術や取り組みについて、現場視察を交えてご紹介いただきました。見学会にはEPOC会員、一般応募者よりご参加され、循環(環境)ビジネスへのご理解をより一層深めていただきました。

開催日時: 2021年10月13日(水) 9:30-16:30
見学先: [1] CKD株式会社 本社・小牧工場
[2] 株式会社興和工業所 ミナト西工場
参加者: 20名

CKD株式会社 本社・小牧工場

【概説】

耐摩耗性に優れた機械部品等の開発により、機械そのものの長寿命化を実現するとともに、大気中から効率的に抽出した窒素を活用した食品の長期保存を可能にする装置の開発など、独自の製品開発に取り組んだことは、環境負荷の低減と循環型社会の形成に大きく貢献するものと高く評価され、「2021愛知環境賞」金賞を受賞しました。

【見学内容】

(1) 概要説明
(2) 工場およびショールーム見学 

同社は、長年培った自動化技術及び流体制御技術により、幅広い事業領域において機械装置の長寿命化、生産の効率化を実現し、世界中の様々な産業分野で環境負荷の低減に貢献しています。製品の企画開発から量産設計まで、SDGsに関連づけた独自の環境適合評価表を用いて環境への影響を評価し、17のゴール達成に向けた製品開発を推進しています。高耐久機器「HPシリーズ」や窒素ガス精製ユニット「NSシリーズ」など、環境負荷低減に貢献する商品開発についてご説明いただきました。

その後、3班に分かれて工場とショールームをご案内いただき、実際の製品製造現場や愛知環境賞受賞製品をはじめとした、幅広い分野で利用されている同社の機械についてご説明いただきました。


概要説明


集合写真

株式会社興和工業所 ミナト西工場

【概説】

従来の溶融亜鉛めっきよりも耐食性の高いめっきを開発するとともに、老朽化した鉄鋼部材への再生めっき技術を確立し、構造物の長寿命化に寄与したことは、環境負荷の低減と循環型社会の形成に大きく貢献するものと評価され、「2021愛知環境賞」名古屋市長賞を受賞しました。

【見学内容】

(1) 概要説明(会社概要等)
(2) 工場見学 

同社は、従来の溶融亜鉛めっきに代わる表面処理として、高耐食性「SGめっき®」を開発・実用化し、沿岸部や融雪剤を使用する道路付近などの塩害による腐食の激しい環境における鋼構造物の長寿命化を実現しました。

老朽化した溶融亜鉛めっきの鋼構造物から、表面の錆や残存する亜鉛皮膜を除去し、改めてSGめっきを施す再生めっき技術を事業化しています。素材の再利用と長寿命化を同時に実現するとともに、除去した亜鉛、剥離液である硫酸を回収・再利用することにより廃棄物の削減にも貢献しています。このようなリサイクルシステム誕生の背景や再生めっき技術とSGめっきの概要についてご説明いただきました。

その後、同社の工場をご案内いただき、実際に鋼構造物にSGめっきを施す一連の現場を見せていただきました。


概要説明


集合写真