視察・調査

2020年度 第2回循環ビジネス創出会議(現地見学会)実施報告

はじめに

EPOCでは、先導的な循環ビジネスの振興を支援するため、愛知県と共同で「循環ビジネス創出会議」(現地見学会)を開催しています。
今回は、「2020愛知環境賞」において金賞及び銀賞を受賞した2企業を訪問し、優れた技術や取り組みについて、現場視察を交えてご紹介いただきました。見学会にはEPOC会員、一般応募者よりご参加され、循環(環境)ビジネスへのご理解をより一層深めていただきました。

開催日時: 2020年11月12日(木)13:00-16:55
見学先: [1]東邦ガス株式会社 スマートタウン「みなとアクルス」
[2] 愛知製鋼株式会社 本社
参加者: 20名

東邦ガス株式会社 スマートタウン「みなとアクルス」

【概説】

再生可能エネルギーや未利用エネルギーを活用した独自の熱電併給システムを構築するとともにエリア全体のエネルギーを最適管理することにより、環境に配慮した先進的なまちづくりを実現したことは、環境負荷の低減と低炭素社会の形成に大きく貢献するものと高く評価され、「2020愛知環境賞」金賞を受賞しました。

【見学内容】

(1) 概要説明(施設概要等)

同社は、名古屋市港区にある自社の港明工場跡地(33ha)で、「人と環境と地域のつながりを育むまち」を開発コンセプトに掲げ、「環境への配慮」「防災機能の強化」「にぎわいと交流の創出」といった地域の社会的な課題の解決に向け、スマートタウンの開発を進めています。「みなとアクルス」は、都市再開発において中部圏初となるCEMSを使い、再生可能エネルギーや未利用エネルギーを活用した先進のエネルギーシステムをコントロールし、まち全体のエネルギーを一括管理することで、環境負荷を低減していることをご説明いただきました。

新型コロナ感染症の拡大防止のため、現在はみなとアクルスエネルギーセンターの見学は中止されているため、現地見学会は実施していません。


概要説明


集合写真

愛知製鋼株式会社 本社

【概説】

用途が限られていた製鋼スラグを独自の技術で改質・成形することで、発生する粉じん量が少なく繰り返し使用可能なショットブラスト材を開発したことは、環境負荷の低減と資源循環型社会の形成に大きく貢献するものと高く評価され、「2020愛知環境賞」銀賞を受賞しました。

【見学内容】

(1) 概要説明(会社概要等)
(2) 工場見学 

同社は、製鋼工程における副産物の製鋼スラグを独自技術で改質した低粉じん・繰り返し使用可能なショットブラスト材(研削材)「ASショット®」を開発しました。
「ASショット®」は、アトマイズ技術により現在使用されている天然鉱産物(ガーネット)系研削材等と比較して、物性(硬度、強度)に優れた研削材であること、「ゼロエミッションの達成」「鉄鋼副産物の高付加価値化」に加え、「作業環境・自然環境の改善」についても効果を発揮することについてご説明いただきました。

その後、実際に同社の工場にて、展示室・電気炉・連続鋳造機を見せていただき、一連の製鋼工程を説明していただきました。


概要説明


集合写真