EPOC視察(企画活動)「廃棄物処理とエネルギー利用技術の先進的事例について」
概要
日 時: |
2014年10月31日(金曜日) |
目 的: |
高効率廃棄物処理施設及び排熱利用システム、熱の受入施設、食品加工工場における廃棄物削減に向けた取り組み及び環境への取り組みを視察し、理解を深める。 |
視察先: |
1.三重中央開発(株) 三重リサイクルセンター様 2.(株)伊賀 ヒルホテル サンピア伊賀様 3.プリマハム(株) 三重工場様 |
参加者: |
36名 |
各施設の見学内容
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1.三重中央開発(株) 三重リサイクルセンター様
三重中央開発様は、1980年創業の廃棄物処理業者であり、一般廃棄物、産業廃棄物の処理に加え、特定有害物質全項目の汚染土壌処理業の許可を取得しており、国内最大級のPCB汚染土壌処理能力を有しています。さらに、従来焼却されていた可燃性廃棄物を固形燃料化するRPF製造設備、汚泥を固化して造成資材を製造する汚泥固化施設、焼却灰を焼成して路盤材材料を製造する焙焼施設等も備えています。
また、土地の一角で2013年11月に本格稼働したエネルギープラザでは排熱を利用した発電や、排熱をコンテナ内に蓄えて運搬するトランスヒートコンテナシステムを用いた実証試験(環境省地球温暖化対策技術開発等事業)に参画していました。
視察では、会社の概要、各処理施設の特長等について説明を受けた後、バスの車窓から各廃棄物処理施設や最終処分場を視察するとともに、エネルギープラザではトランスヒートコンテナシステムで蓄熱を行う施設を視察しました。
幅広い種類の廃棄物を適切な処理と、資源を有効利用するためのリサイクルセンター施設で資源循環への先進的な取り組みを理解するとともに、排熱を有効利用する実証試験に参画し、地域の温浴施設へ熱を融通することで地域貢献するといった地域と共生するための取り組みについて理解を深めることができました。
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2.(株)伊賀 ヒルホテル サンピア伊賀様
ヒルホテル サンピア伊賀様は、宿泊施設、温浴施設に加え、テニスコート、プール、スケートリンクといったレジャー施設などが入った複合施設であり、地場産食材の利用や観光振興により地域活性化に貢献しています。
視察では、廃棄物焼却時に発生する排熱を10トンコンテナ内の蓄熱材に蓄え、トレーラーで運搬して温浴設備の熱源として利用する簡易版トランスヒートコンテナシステムの実証試験を担当されている三機工業様より、システムの特長や従来版と簡易版の違いなどの詳細説明を受けた後、熱の受入施設を視察しました。低炭素社会の形成に向けてチャレンジされており、従来捨てられていた排熱というエネルギーを有効活用する先進的な取り組みについて理解することができました。
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3.プリマハム(株) 三重工場様
プリマハム様は、食肉食品製造業、ハム・ソーセージの製造メーカーであり、三重工場は国内に4つある生産拠点の一つで、1980年に設立されました。複数回開閉できるパッケージの開発や植物由来プラスチックのパッケージの採用、フィルムの薄肉化など、商品への環境配慮を積極的に進めるとともに、歩留まり改善や設備更新による省エネなどの取り組みも推進しています。
視察では、食肉の成形からパッケージングまでの一連のラインを視察し、廃肉を減らすための工夫や包装資材の使用量削減など廃棄物発生抑制のための取り組みについて理解を深めるとともに、品質管理のための独自の工夫についても学ぶことができました。
また、見学の後はプリマハム様の商品の試食会を開催していただき、実際の商品について学ぶことができました。
視察を終えて
今回の視察では、高効率廃棄物処理施設と廃棄物焼却時の排熱を利用したエネルギー有効利用の先進的な事例として、省エネ性はもちろんのこと地域貢献にも強く配慮した取り組みを学ぶことができ、非常に有意義な経験をすることができました。
また、食品加工工場の廃棄物削減に向けた取り組みを視察させていただきましたが、常にお客様のことを考え、より良い商品のために改善と工夫を積み重ねる重要性を強く認識できました。
最後になりますが、視察団を快く受け入れて頂いた各視察先様に、この場をお借りして御礼申し上げますとともに、引き続き、EPOCでは、循環型経済社会の構築と環境マインドの向上を目指して活動して参りますので、今後も皆様のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
EPOC会長会社事務局(東邦ガス(株) 環境部)