視察・調査

2011年度 第1回循環ビジネス創出会議(現地見学会)

【はじめに】

今回は、「2011愛知環境賞」を受賞された企業3社を訪問し、資源循環や環境負荷低減の優れた技術や取り組みについて、現場視察を交えてご紹介いただきました。
見学会では、参加されたEPOC会員、一般応募企業、自治体関係者より、活発なご意見・ご質問を頂戴し、循環(環境)ビジネスへのご理解をより一層深めていただきました。


開催日時 平成23年7月4日(月曜日)
見学先 [1]株式会社富士金属
[2]阿部建設株式会社 大森エコタウンIモデルハウス
[3]株式会社ナゴヤキャッスル ウェスティンナゴヤキャッスル
参加者 37名

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    [1]株式会社富士金属(株式会社大弘と共同で受賞)≪海部郡大治町≫
    「省エネ保持炉導入でCO2排出量・消費電力を60%削減」
    〜2011愛知環境賞 金賞受賞〜

    【概説】
    同社は浸漬式ヒーターでアルミ溶湯内部から加熱し、その溶湯を熱伝導率の低いセラミックス製ルツボで保持する方法を採用した(株)大弘の開発による「省エネ保持炉」を初めて本格導入。これによりCO2排出量と消費電力量のどちらも既存炉の60%削減が可能になった。今後ダイカスト業界に広く導入が進めば、CO2排出量削減と省エネルギー・消費電力量の飛躍的な低減が見込まれます。

    【見学内容】
    富士金属と大弘の担当者から概要説明を受けた後、工場内を見学しました。省エネ保持炉は既存炉に比べると熱の放出が格段に少なく、暑い時期の工場内の作業環境が良くなったそうです。工場見学後の質疑応答では、炉の構造や、導入後の効果など技術的・専門的な内容について積極的な質問が出ました。

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    [2]阿部建設株式会社
    大森エコタウンIモデルハウス≪名古屋市守山区≫
    「愛知県産材で建設したモデルハウスのゼロエミッション化と普及啓蒙活動」
    〜2011愛知環境賞 中日新聞賞受賞〜

    【概説】
    同社は、地域密着型の工務店として、愛知県産の材木を使用し、太陽光発電、太陽熱、地熱、バイオマス燃料等を利用したエネルギーゼロの暮らしができる「ゼロエミッション住宅」を提案・普及するため、「大森エコタウン1モデルハウス」を建築しました。
    見学者にエネルギーゼロ生活の重要性や具体的な手法を示すことで、地球温暖化対策の普及・啓発をしています。

    【見学内容】
    初めに住宅の見どころなどの説明がありました。このモデルハウスは、災害で電気や水道が止まったときにも生活できることを目的とし、エネルギーゼロだけではなく、井戸水をトイレに利用するなどの工夫がされているそうです。説明の後、屋内外の見学をしました。屋内は、柱や梁だけではなく、壁や天井にも愛知県産の杉が使われています。外気温が34℃を超える暑い日で、モデルハウス内にはエアコンが2台しかないにも関わらずまったく不快感はなく、屋根に当たる熱を室内に伝えずに給湯に利用する仕組みや、木材の吸湿性が大きく寄与していると実感しました。

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    [3]株式会社ナゴヤキャッスル
    ウェスティンナゴヤキャッスル≪名古屋市西区≫
    「環境配慮型ホテルを目指す“ECO LIFE PROJECT”」
    〜2011愛知環境賞 優秀賞受賞〜

    【概説】
    同社は平成21年7月に自然との共生を目指す環境配慮型ホテルとして「ECO LIFE PROJECT」を発足させ、ECOソムリエの指揮の下、全社をあげて 1)地域協働の環境CSR活動、2)環境配慮型ホテル商品の提案、3)社内の省エネ・廃棄物削減を推進していく体制を構築しました。エネルギー消費量の多いホテルならではの環境施策や、顧客に環境問題を身近に感じてもらえるような情報発信を進めています。

    【見学内容】
    まず、エコパーキングを見学しました。芝生で緑化された駐車場の前には名古屋城の豊かな緑と、水で満たされたお堀があり、芝生で緑化された駐車場は景観の保持にも一役買っていると感じました。続いてバックヤードやゴミの倉庫を見学しました。最後に料理長、ECOソムリエから取組みの説明を受け、従業員が自発的にエコ活動に関っている様子が伝わってきました。