第22回EPOC視察調査
|
No. |
視察先 |
概 要 |
1 |
有限会社大原硝子 |
有限会社大原硝子ではガラスびんの100%循環利用を目指し、空びんの収集からカレット化までを行っている。 |
2 |
石塚硝子株式会社 |
岩倉工場では大原硝子でカレット化された製品を主に主原料とし、けい砂・石灰石・ソーダ灰などの天然の原料に混ぜ、溶かし、成型し、新しいガラスビンの生産をしている。リサイクルビンは軽量化を行う為にウレタン樹脂一層コーティングを利用するなどして強度低下を防いでいる。また、環境の取組みとしてはCO2削減の一環としてガラスびん溶解炉とガスタービンの燃料をLPGからLNGへの転換を進めている。 |
3 |
王子製紙株式会社 |
紙の総合生産工場である春日井工場では最先端の設備を導入し、完全自動化されたラインでパイプ製造から抄紙、塗工工程までを連続して行うことで高い品質・生産力を実現している。原料のパルプ生産についてはツインタワー形式の連続式蒸解釜により生産効率のアップと高品質の維持をしている。原料となっている木質チップは海外の荒れた自薦を森林に再生す植林計画を実行し、土壌にあった樹種(ユーカリ等8年で成木となる樹種)を選び消費(収穫)と生産(植林)とのバランスを保ち生態系の回復にも貢献している。他には古紙・割り箸を利用し、資源の有効利用だけではなく木材よりパルプを作る方が工程が簡略化される分、消費するエネルギー(熱・電力等)の削減もしている。 |
4 |
フルハシ工業株式会社 |
春日井工場では木質リサイクル事業を行っており建設廃材を中心に年間72,000トン(岐阜県・東濃地方の約40%)の廃木材を処理している。製品構成としてはマテリアルチップ・燃料チップチップに加工される。生産品目には製紙用切削チップ・製紙用ピンチップ・ボード用ピンチップ・燃料用チップに分けられている。木材は石油に変わる新エネルギーとして近年カーボンニュートラルなその特性がバイオマス燃料として注目されている。 |
5.所感
今回は資源循環型の経済社会の構築に関し、我々の生活に非常に身近な「ガラスビン」「紙」「木材」のリサイクル工場を見学した。各社とも市場が変化する中、行政との連携、他企業との連携を強化しながらビジネスを拡大し、また昨今の温暖化防止対応も含め高い次元で環境との両立を図っている点が非常に参考になった。