セミナー

2022年度 資源循環分科会
 第2回サーキュラーエコノミー型ビジネス創出研究会 (現地見学会)


はじめに

EPOCでは、先導的な循環ビジネスの振興を支援するため、愛知県と共同で「循環ビジネス創出会議」(現地見学会)を開催しています。
今回は、「2022愛知環境賞」において銀賞及び銅賞を受賞した2企業を訪問し、優れた技術や取り組みについて、現場視察を交えてご紹介いただきました。見学会にはEPOC会員、一般応募者よりご参加され、循環(環境)ビジネスへのご理解をより一層深めていただきました。

開催日時 2022年10月6日(木曜日) 9時30分~16時30分
見学先 [1]株式会社豊栄商会 碧南工場
[2] ブラザー工業株式会社 ブラザーミュージアム
参加者 18名

株式会社豊栄商会 碧南工場

【概説】
アルミを固体ではなく溶湯のまま安全に搬送する技術を開発することで、アルミ供給事業の先進的なビジネスモデルを構築し、アルミ鋳造工程における設備、エネルギー、工数を削減したことは、環境負荷の低減と脱炭素社会の形成に大きく貢献するものと高く評価され、「2022年愛知環境賞」銀賞を受賞しました。


【見学内容】
  (1)概要説明(会社概要等)
  (2)工場見学


同社は、アルミニウム2次合金(溶湯)の製造、販売、鉄屑及び非鉄金属類の改修、加工、販売と車部品のリサイクルを中心に、限りある資源の有効活用に貢献しています。まず、会社概要と今回、愛知環境省賞を受賞したアルミ溶湯搬送システムが開発された背景や目的をご説明いただきました。これまではインゴットとして固体で搬送していたアルミを溶湯のまま販売出来るようにし、インゴット鋳造や客先での溶解工程が不要になったことに対するCO2削減効果やコスト、安全面でのメリットについてご説明いただきました。

その後、工場をご案内いただき、実際に溶解炉、ALサーブシステムの製造現場など愛知環境賞を受賞したアルミ溶湯搬送システムの仕組みについてご説明いただきました。

見学の様子 集合写真


ブラザー株式会社 ブラザーミュージアム

【概説】
省エネルギー及びフロンレスであり、かつフォークリフトへの搭載を可能にした独自のスポットクーラーを開発することで、工場における空調負荷を大幅に削減したことは、環境負荷の低減と脱炭素社会の形成に大きく貢献するものと高く評価され、「2022愛知環境賞」銅賞を受賞しました。


【見学内容】
  (1)概要説明(会社概要等)
  (2)展示見学


同社は、1908年にミシンの修理業として創業して以来、110年を超える歴史の中で、幅広い製品の開発・販売を通じて、事業の多角化、グローバル化を推進してきました。あらゆる場面でお客様を第一に考える精神のもと、トヨタ自動車株式会社様と連携し、実際の生産現場からのニーズや意見へ応えるために、今回の愛知環境賞受賞製品であるフォークリフト用フロンレススポットクーラーの開発に至りました。今回は、まず、同グループの会社概要や「ブラザーグループ環境ビジョン2050」をはじめとする、カーボン・ニュートラルに向けた国内外での気候変動、資源循環、生物多様性保全に関わる様々なお取り組みについてご説明いただきました。

その後、2班に分かれて、ブラザーミュージアム館内をご案内いただきました。その際に今回の愛知環境賞受賞製品をはじめ、同グループの歴史、これまでの展開事業や製品についても一部製品は実際に使用体験を交えながら、詳しくご説明いただきました。

見学の様子 集合写真