セミナー

EPOC自然共生社会分科会セミナー
「生物多様性にかかわる最新の国際動向とISO14001改訂を踏まえた生物多様性の主流化について」


概要

COP10名古屋開催から6年が経過し、12月にメキシコで開催される第13回生物多様性条約締約国会議(COP13)では生物多様性の主流化がメインテーマになっています。本セミナーでは、ますます関心が高まる“主流化”に着目し、国の方針、施策や海外の最新動向、企業における取り組み事例について紹介頂きました。さらに、2015年度に新しく要求事項として生物多様性の項目が追加された「ISO14001」の改訂内容と対応方法についても触れ、会員様へ新基準での更新審査の参考として頂きました。


基調講演として、第一部では、環境省 自然環境局 生物多様性地球戦略企画室 室長の中尾 文子 様より、「生物多様性の国際的な動向と我が国の取組みについて」、第二部では、経団連自然保護協議会 企画部会長 兼 三井住友信託銀行経営企画部 CSR推進室 審議役の石原 博 様より「生物多様性の捉え方と主流化に向けた企業の取り組みについて」、第三部では、経団連自然保護協議会 事務局次長の中井 邦治 様より、「ISO14001改訂に伴う新要求事項『生物多様性』への対応について」の題目でご講演頂きました。
当日は、総勢74名と多くの参加があり、2020年の愛知ターゲット達成に向けた“主流化”の関心への高まりを伺う事ができました。

日  時:2016年11月9日(水曜)
会  場:MAZAK ART PLAZA (マザックアートプラザ)
(名古屋市東区葵一丁目19番地30号)
主  催:環境パートナーシップ・CLUB(EPOC)自然共生社会分科会

<プログラム>

    • 13時15分〜13時20分
    • 主催者開会挨拶

    EPOC副幹事長 
    ブラザー工業株式会社 法務・環境・総務部 
    浅井 秀已氏

    • 13時20分〜14時30分
    • 【基調講演1】「生物多様性の国際的な動向と
      我が国の取組みについて」

    【講師】
    環境省 自然環境局 生物多様性地球戦略企画室 室長 中尾 文子 氏

    【講演概要】
    生物多様性条約COP13の開催を前に、これまでの生物多様性条約の振り返りと、生物多様性の主流化推進に向けた取組み、政府や事業者団体をはじめとするさまざまな主体のプラットフォームである国連生物多様性の10年日本委員会などの最近の動き、2020年の愛知目標達成に向けた取組みやその中間評価の他、生物多様性に関する国際協力など世界の動向について、詳しくご講演をいただきました。 さらに、生態系サービスを活用した防災・減災など、わが国の社会課題に対する効果について、多くの視点で、沢山の資料を基にご講演頂きました。

    • 14時40分〜15時50分
    • 【基調講演2】「生物多様性の捉え方と
      主流化に向けた企業の取り組みについて」

    【講師】
    経団連自然保護協議会 企画部会長
    三井住友信託銀行経営企画部 CSR推進室 審議役 石原 博 氏

    【講演概要】
    生物多様性の意味を再確認するとともに、何が課題なのか、企業と生物多様性の関わりについて判り易く解説頂きました。三菱電機、大和信用金庫、和歌山県「企業の森」の活動事例を通じ、活動を進めていくうえでの考え方について、経団連生物多様性宣言や、各種ガイドライン等を活用してご講演頂きました。また、経団連自然保護協議会の目的である「自然界と共栄できる経済社会の実現」に向けた、生物多様性の保全を重視した自然保護活動を推進するいろいろな取り組みについてもご紹介頂きました。

    • 16時〜17時10分
    • 【基調講演3】「ISO14001改訂に伴う
      新要求事項『生物多様性』への対応について」

    【講師】
    経団連自然保護協議会 事務局次長 中井 邦治 氏

    【講演概要】
    ISO14001:2015改訂に伴う変更点の説明、現時点での移行実績と予定の他、新要求事項の対応方法として「環境方針へ生物多様性を含む場合」と「含まない場合」など、変更点に対し具体的な例を挙げて、それらに対する対応方法を審査員としての立場からも詳しくご紹介頂きました。さらに、組織の中で生物多様性保全を推進していくうえでの阻害要因を明確化し、その対策例についても、環境影響評価の方法など多方面の視点により、沢山の資料を基にご講演頂きました。