第1回EPOC環境経営先進セミナー
「注目企業の環境経営事例(石坂産業、コニカミノルタ)」
概要
社会のニーズの変化に対応するため、企業ではさまざまな環境経営の取組みが行われています。本セミナーでは「注目企業の環境経営事例」と題して2つの講演を開催しました。
講演Iでは、産業廃棄物処理事業者の新しい姿を目指す石坂産業様から、近隣住民に愛される里山の育成など、従来の廃棄物処理事業者のイメージを大きく変えることに成功された事例についてご講演いただきました。
講演IIでは、2年連続日経環境経営度ランキング1位になられたコニカミノルタ様から、企業のあるべき環境経営の姿についてご講演いただきました。
参加者は67名で、新たな知見を得られ大変有意義だったというご意見をいただきました。
日 時:2016年8月24日(火曜) 14時〜17時
会 場:マザックアートプラザ4F会議室
(名古屋市東区葵1−19−30)
参 加 者:67名
<プログラム>
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- 14時5分〜15時20分
- 【講演I】
「石坂産業の環境経営について」
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【講師】
石坂 典子 氏(石坂産業株式会社 代表取締役社長)
【講演概要】
本講演では、石坂産業様のこれまでの事業変革を振り返って、近隣住民に愛される産業廃棄物処理事業者となられた事例についてご紹介いただきました。
2000年前後に埼玉県で発生したダイオキシン問題は、同社の事業を揺るがす大きな事件でした。風評被害が収まった後も、住民からの廃棄物処理業者への風当たりは非常に厳しく、同社も存続の危機に立たされていました。そのとき、創業者の長女である現在の石坂社長が会社を引き継ぐ意思を父親に伝え、社長に就任されました。
まず、職場環境の改革から着手し、従業員のモラルが大きく改善されました。同時に住民から非難された焼却工程をなくし、徹底的な分別・リサイクル処理ができる最新設備を導入しました。一方以前は「産廃銀座」と呼ばれた敷地周辺の里山再生や、ISO取得など外部から認められる努力もされました。そのような様々な努力の結果、住民はもとより、日本各地から多数の見学者が訪れるようになり、経産省「おもてなし経営企業」選定やJHEPP最高ランクAAA認証を受けるなど、従来の廃棄物処理事業者のイメージを大きく変えられたとのことです。
参加者の皆様からは、石坂社長の情熱と産廃業者の新しいあり方に、大変感銘したというご感想をいただきました。
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- 15時40分〜16時55分
- 【講演II】
「コニカミノルタの環境経営について」
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【講師】
徳地 雅広 氏(コニカミノルタ株式会社環境経営・品質推進部 環境戦略グループリーダー)
【講演概要】
本講演では、環境先進企業であるコニカミノルタの環境経営について解説いただきました。
同社は2003年にコニカとミノルタが合併して誕生しました。その後既存事業から脱却し、複合機などの情報機器事業や画像処理システムなどのヘルスケア事業まで手がけるグローバル企業として大きく事業変革されました。
環境経営については、エコビジョン2050で「製品ライフサイクルにおけるCO2排出量を2050年までに2005年比の80%削減」など、低炭素、資源循環、自然共生の各分野での目標を設定されています。また「中期環境計画2016」では具体的方策として、「グリーンプロダクツ」、「グリーンファクトリー」、「グリーンマーケット」の3つを取組まれています。特にここ数年は、サプライヤーでの環境負荷低減のサポートを進めており、ソリューションビジネスも展開されています。それらが評価されて日経環境経営度ランキング2015、2016の2年連続1位となられました。参加者の皆様からは、それぞれの取組みがとても参考になったとのご感想をいただきました。
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