第1回EPOC環境経営先進セミナー
「CSVをキーワードにした環境経営の最新動向について」
概要
社会から要求される企業のあり方として、かつての法令順守から社会的責任を果たすことが目的であるCSRへ、そして最近では社会課題解決と事業活動との両立による持続可能な経営を目指すCSV(Creating Shared Value)へという潮流があります。
今回のセミナーでは「CSVをキーワードにした環境経営の最新動向」と題して2つの講演を企画しました。講演IではCSVのコンセプトおよびCSVを実践しているグローバル企業の事例についてご講演いただきました。講演Uでは環境先進企業としてCSVを実践されている日立グループの環境への取組みについてご講演いただきした。参加者は69名で、新たな知見を得られ有意義だったというご意見をいただきました。
日 時:2015年9月29日(火曜) 14時〜17時
会 場:マザックアートプラザ4F会議室
(名古屋市東区葵1−19−30)
参 加 者:69名
<プログラム>
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- 14時5分〜15時20分
- 【講演I】
「CSVをキーワードにした環境経営の最新動向について」
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【講師】
矢野 昌彦 氏(三菱UFJリサーチアンドコンサルティング株式会社 社会システム共創部長)
【講演概要】
本講演では、グローバル企業の最近の潮流であるCSVのコンセプトとCSVを実践している企業の活動事例についてご紹介いただきました。講師の矢野様は、企業のCSRに関するコンサルティングなどを多数手がけられており、環境経営のトレンドについて広い見識をもっておられます。
CSVは2010年ごろに米国マイケル・ポーター氏が提唱した環境経営に関する新しいコンセプトです。企業の事業分野に関連する社会課題に対して製品やサービスを通じた取組みにより、社会課題の解決と事業の拡大を両立できるというCSVの考え方をわかり易くご解説いただきました。
次にCSVを最初に実践したネスレをはじめ、GE、ユニリーバのような海外のグローバル企業や、日立グループやキリンHDのような日本のグローバル企業までそれぞれの事業分野で社会課題解決と事業発展を両立している事例をご紹介いただきました。参加者の皆様からは、初めて聞く内容で興味深かったというご感想をいただきました。
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- 15時40分〜16時55分
- 【講演II】
「日立グループの環境経営について」
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【講師】
高橋 和範 氏(株式会社 日立製作所CSR・環境戦略本部 企画部長)
【講演概要】
本講演では、講演Iの事例でも紹介された日立グループの環境経営について解説いただきました。
最初に、日立の環境ビジョンについてご解説いただきました。持続可能な社会を目指すために地球温暖化防止・資源循環・生態系保全について事業活動を通して取組むというものです。このビジョンに基づく長期計画「環境ビジョン2025」では、環境適合製品の比率を高めることでグローバル市場の事業を拡大することを目標にしており、CSVのコンセプトと通じるものです。次に環境適合製品の認定制度、および製品事例についてご紹介いただきました。
また、グル−プ内の環境人材育成では、モチベーションUPにつながる評価制度「GREEN21」および表彰制度「GREEN21大賞」についてご解説いただきました。参加者の皆様からは、取組み一つ一つが参考になったとのご感想をいただきました。
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