EPOC自然共生社会分科会セミナー
「COP12の動向及び自然資本経営を考える」
概要
2010年に「COP10(生物多様性条約第10回締約国会議)」にて「愛知ターゲット(生物多様性保全のための20の世界目標)」が合意され、2014年10月に韓国ピョンチャンで開催された「COP12」では愛知ターゲットの達成度を中間評価し、それを踏まえた今後の戦略が議論される重要な折り返し地点となりました。
EPOC自然共生社会分科会は、名古屋商工会議との共催で、企業が生物多様性に取り組むうえで注目される、大気や水や森林といった「自然」を経営資本と見なす「自然資本」の再確認と国内外での動向、「COP12」を踏まえた2020年に向けた世界の動きについてのセミナーを開催致しました。
基調講演として、金沢大学大学院 人間社会環境研究科 准教授の香坂 玲様より、「生物多様性・自然資本の議論の国際動向:IPBSE、COP12を受けて」、長崎大学大学院 水産・環境科学総合研究科 教授の吉田 謙太郎様より「自然資本の可視性・主流化の現状と課題」の題目でご講演を頂き、事例紹介として三井住友信託銀行 経営企画部 部長 金井 司様より「自然資本を取り入れた金融の取り組み」、株式会社三五 安全・環境部 森づくり事務局長 後藤 幸雄様より、「三五の環境づくり」のご紹介を頂きました。
当日は総勢80名と多くの方に参加頂き、生物多様性の国内外での動向に対する関心の高まりを伺う事が出来ました。
日 時:2014年12月4日(木曜)
会 場:名古屋商工会議所(名古屋市中区栄2-10-19)
主 催:環境パートナーシップ・CLUB(EPOC)自然共生社会分科会
名古屋商工会議所
<プログラム>
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EPOC副幹事長 ブラザー工業株式会社 環境推進部長 山田 文洋 氏
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- 13時10分〜14時35分
- 【基調講演T】
「生物多様性・自然資本の議論の国際動向:IPBES、
COP12を受けて」
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【講師】
金沢大学大学院 人間社会環境研究科 地域創造学専攻 准教授 香坂 玲 氏
【講演概要】
生物多様性の保全に向けた課題の現状、動画によるインドネシアでの取組事例や自然資本のツールとしてのTEEB紹介、行政と企業の取組や様々な分野での連携についてご講演を頂きました。
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- 14時35分〜16時
- 【基調講演U】「自然資本の可視化・主流化の現状と課題」
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【講師】
長崎大学大学院 水産・環境科学総合研究科 教授 吉田 謙太郎 氏
【講演概要】
企業の環境活動と生物多様性、自然資本の関わりが与えるリスク管理の重要性、環境損益計算を組み入れたプーマ社を事例とした生態系サービスの価値、自然資本の経済的な評価についてなどのご講演を頂きました。
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- 16時10分〜16時40分
- 【事例紹介】「自然資本を取り入れた金融の取組み」
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【講師】
三井住友信託銀行 経営企画部 CSR推進室 部長 金井 司 氏
【講演概要】
企業にとっての自然資本の意味、金融業界が自然資本宣言を通し金融商品やサービスを投資に組み込み始めた経緯、調達リスクを管理するための自然資本への負荷の定量評価、投資家への情報開示の意義などについてご紹介を頂きました。
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- 16時40分〜17時10分
- 【事例紹介】「三五の環境づくり」
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【講師】
株式会社三五 安全・環境 森づくり事務局長 後藤 幸雄 氏
【講演概要】
三五基本理念に基づく環境づくり、「三五の森」の誕生背景から地域と協業による森づくりと国外事業所への展開、災害対策としての防潮堤、自然教育への企業取り組みなどのご紹介を頂きました。
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名古屋商工会議所 理事 内田 吉彦 氏