セミナー

EPOC環境経営先進セミナー
「廃棄物処理法違反の事例研究とリスク回避について」


概要

廃棄物処理法は、廃棄物処理業者と排出事業者の双方に責任を課しており、不法投棄の罰則も強化されています。このような状況で廃棄物処理には、あらゆる業種の企業にとって有形無形の損失を被るリスクが潜んでいます。このリスク回避のため、企業は廃棄物処理法を理解することが必要であり、特に排出事業者にとっては廃棄物処理業者の選定も重要になってきます。
本セミナーでは、講演Tで廃棄物処理法の解説と違反事例の紹介、講演Uで産廃業者選定のポイントについて、各講師から具体的な事例を基にわかり易く解説していただきました。参加者は118名と多数のご参加をいただき大変有意義なセミナーとなりました。


日  時:2014年3月18日(火曜) 14時〜17時30分(13時30分受付開始)
会  場:マザックアートプラザ4F会議室
     (名古屋市東区葵1-19-30) 地下鉄東山線『新栄駅』1番出口直結
主  催:環境パートナーシップ・CLUB(EPOC)
連携協力:ESDユネスコ世界会議あいち・なごや支援実行委員会
参 加 者:118名

<プログラム>

    • 14時〜14時5分
    • 開会挨拶
    • 14時5分〜15時35分
    • 【講演T】
      廃棄物処理法の罰則・行政処分の解説と違反事例について

    【講師】
    堀口昌澄 氏 (アミタ株式会社 環境戦略支援チーム 主席コンサルタント)

    【講演概要】
    本講演は廃棄物処理法の罰則と行政処分の解説と違反事例の紹介がテーマでした。日頃見落としがちな法令の落とし穴とその対法方法について、具体的な事例を挙げて解説いただきました。主なリスク事例とその対法方法は以下の通りです。
    まず頻度の多い事例でとしては、マニュフェストや契約書の記載漏れがあり、対応方法として、電子化の導入などを解説いただきました。次に、取引業者の許可取消しや改善命令に気づかずに契約を継続しているケースへの対応方法として、webでの情報収集(Google Alertsなど)の定期的な実施について紹介いただきました。最後に、“産業廃棄物or一般廃棄物”など物質の分類判断に困るケースへの対応方法として、外部コンサルなど信頼できる相談先を作り、現場の独断を防ぐことが重要であることを解説いただきました。
    参加者からは、「新任の実務担当者なので廃棄物に関するリスクとその対応法が理解できて良かった」「これからは現地確認などを強化してリスクを低減したい」など、ご好評をいただきました。

    • 15時35分〜16時
    • 休憩
    • 16時〜17時25分
    • 【講演U】
      廃棄物処理業者選定のポイントについて

    【講師】
    永草伸一朗 氏 (坂部環境技術事務所)

    【講演概要】
    本講演は、排出事業者に必要な諸事項、廃棄物処理法のキーポイントおよび処理業者選定のポイントがテーマでした。
    まず基本的に排出事業者がその責任を果たすためには、(1)法令順守や廃棄物削減についての意識、(2)法令の内容や業者情報の理解、(3)人材の確保や保管場所の整備など必要な体制の整備 の3つが重要であり、特に(3)の専門知識を持った人材確保が各企業での共通課題になっていることを説明いただきました。次に、廃棄物処理法のキーポイントとしては、一般廃棄物と産業廃棄物の定義の明確な理解、委託業者の要件確認、委託契約書の締結、マニュフェストの適正処理などについて解説いただきました。最後に、処理業者選定のポイントは、第一に行政から認定を受けた優良認定業者であることで、例え優良認定業者とは言っても、排出事業者自身の現地確認が重要であることを説明いただきました。
    参加者からは、「内容が非常にわかり易かった」「今回の違反事例を念頭に、業務でのリスク回避に心がける」などご好評をいただきました。

    • 17時25分〜17時30分
    • 閉会挨拶