セミナー

第2回EPOC環境経営先進セミナー
「環境経営リスクを回避する!日本国内外の水関連ビジネスに対する動向」


概要

 2025年には人類の利用可能な淡水の70%が使い尽くすと予測されるなど、世界的な淡水資源の不足が懸念され、企業活動における水利用を考え直す時期がきています。国外では例えば中国では外資系企業に対して水利用量が制限され、厳しい排水基準も求められています。国内でも水源の争奪や一部水源の枯渇などの問題が発生し、水利用に関するルールの必要性が生じています。
 本セミナーでは、企業活動での水利用でどのようなリスクが存在するのかを中心に事例を交えながら日本国内外の水関連ビジネスの動向について解説しました。また、水問題への取り組みの一例として大量の水を使用するアパレル産業の事例紹介を行い、企業活動における水利用のリスク回避とビジネス展開について環境経営の課題のひとつとして考える機会を提供しました。
 講演後には参加者から多くの質問が寄せられ、活発な質疑応答が展開されました。また、参加者より回収したアンケートでも「水不足問題と具体的対応を知る貴重な機会となった。」「具体的な事例を混ぜて判りやすく聞けた。」など、高い評価をいただきました。


日時:2011年10月27日(木曜日) 13時30分〜16時45分
会場:栄ガスビル 5階 501会議室
  (名古屋市中区栄3-15-33)
主催:環境パートナーシップ・CLUB(EPOC)環境経営分科会
参加者:65名

<プログラム>

    • 13時30分〜13時40分
    • 開会挨拶(EPOC環境経営分科会より)

     

    • 13時40分〜15時10分
    • 【基調講演】「日本国内外の水ビジネスに対する動向」

    講師:アクアスフィア橋本淳司事務所 代表 橋本 淳司氏


    セミナーの様子1

    【講演概要】
     基調講演では、水問題・問題解決の普及啓蒙を行っておられる橋本淳司氏から、ご自身の足と眼で取材して得た豊富な知見を基に世界の水事情/水問題の背景、日本の法整備の状況などについて解説いただきました。
     まず、世界各地における水資源の偏在と不足、利用状況などについて、中国やメコン川などの事例を中心に説明いただきました。次いで日本の水ビジネスの動向について、水道や水処理事業の規模、運営、外国資本の進出状況などについて解説いただきました。更に国内の水資源に関する状況や法整備の状況などについても解説いただきました。

    • 15時10分〜15時30分
    • 休憩

     

    • 15時30分〜16時30分
    • 【事例紹介】「パタゴニア社の淡水問題への取組みと製品へのウォーターフットプリント」

    講師:パタゴニア日本支社 環境担当 篠 健司氏


    セミナーの様子2

    【講演概要】
     パタゴニア社が水問題に取組む理由として、製品が環境と社会に及ぼす影響や水危機に伴うビジネス上のリスクを説明いただきました。また水問題に対する社会の認識を高める取り組みとして、製品の環境評価にウォーターフットプリントを取り入れていることなどを解説いただきました。さらに、アパレル業界における社会へのアピールの動向や、第三者認証機関(ブルーサイン・スタンダード)の状況などについても紹介いただきました。

    • 16時30分〜16時40分
    • 閉会挨拶(EPOC環境経営分科会より)