EPOC環境経営先進セミナー
「経営リスクを回避する!最近の環境関連法の改正内容と企業に求められるリスク対応についてのポイント」
概要
本年4月1日に改正廃棄物処理法が施行されました。今回の改正では、産業廃棄物の処理に関する責任者を明確にし、その責任の強化・徹底を図りながら、廃棄物の適正処理の確保、廃棄物の適正な循環利用という視点から、制度の見直しが行われました。また、一部の企業における排出基準超過・データ改ざん等の不適正事案の発生や、事業者・地方自治体の公害防止業務が構造的に変化したことや、公共用水域における水質事故の増加等の状況を受け、改正大気汚染防止法と改正水質汚濁防止法も施行されました。
大企業のみならず企業全体のコンプライアンス確保として公害防止管理の重要性が高まっております。本セミナーでは、法の改正ポイントのみならず、改正の背景や過去の公害防止管理の不備事例を多く紹介し、企業の経営者としてどのようなリスク管理が必要か、現場の公害防止管理業務として何をしなければならないのかについて解説がありましたので、参加者には好評でした。
セミナー後のアンケート調査によりますと、「環境関連法令の改正に関わるセミナー」について毎年開催を要望する声が多くありました。
日時:2011年7月19日(火曜日) 15時〜18時
会場:愛知県産業労働センター(ウィンクあいち)1202会議室
(名古屋市中村区名駅4-4-38)
主催:環境パートナーシップ・CLUB(EPOC)
参加者:84名
<プログラム>
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- 15時〜15時5分
- 開会挨拶(EPOC環境経営分科会より)
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- 15時5分〜16時35分
- 【講演I】「改正廃棄物処理法について」
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講師:株式会社アミタ持続可能経済研究所環境ソリューション室
主席コンサルタント 堀口 昌澄 氏
【講演概要】
本講演では、(1)影響が大きいと思われる改正(10項目)、(2)影響が限定的だと思われる改正(5項目)について、何がポイントであるのか、そして今後発生する業務は何か、の説明が詳しくされ、実務担当者を含め聴講者にとって十分参考になったようで、好評でした。30分間の質問時間も参加者から日常業務に関して様々な質疑応答があり、有意義なセミナーとなりました。
(1) 影響が大きいと思われる改正
- 自社処理帳簿の義務化
- 建設廃棄物の場外保管の届出
- 実地確認の位置づけ向上
- A票保存の義務化
- 処理困難通知と通知を受けた際の措置
- 収集運搬業の許可制度改革
- 特例優良許可業者のメリット付与
- 処理施設の定期検査
- 建設廃棄物の排出事業者の明確化
- 多量排出事業者制度の改正
(2) 影響が限定的だと思われる改正
- 欠格要件:無限連鎖の廃止
- 認定熱回収施設の新設
- 広域認定のDfEの推進
- 廃棄物の輸入申請条件の緩和
- 不法投棄罰則の強化
(3) その他
- その他の動き
- ・中間処理産業廃棄物の保管基準
- ・電子マニフェストの義務化
- ・その他
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- 15時45分〜16時35分
- 【講演II】「改正大気汚染防止法及び水質汚濁防止法について」
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講師:社団法人産業環境管理協会 環境人材開発センター
所長 大岡 健三 氏
【講演概要】
本講演では、6月に刊行された環境白書や環境犯罪の状況とともに、今回の目的であった具体的な違反事例がたくさん示され、改正の背景など、理解し易い講演内容となりました。違反事例の生々しい話が詳しく紹介されるなど具体的な内容に対して、参加者のアンケートでも十分参考になったとの感想が寄せられました。
(1) 最新環境白書(平成23年6月発行)と環境犯罪
(2) 大気・水質の法改正背景と違反事例
- 改正の背景
- データ改ざんの実例
- 不適正事案の分析
(3) 大気汚染防止法の改正
(4) 水質汚濁汚染防止法の改正
(5) 土壌汚染対策法の改正(参考)
(6) 環境関連法全体のイメージ(参考)
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- 17時55分〜18時
- 閉会挨拶(EPOC環境経営分科会より)
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