第7回EPOC有害化学物質セミナー
「有害化学物質と生物多様性」
概要
欧州の化学物質規制「REACH規則」や化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(化審法)の改正内容に見られるとおり、有害化学物質の管理が「ハザード管理」から「リスク管理」に移行しつつあります。また、2010年には名古屋において生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)が開かれようとしています。そこで、こうした状況を踏まえ、本セミナーでは、「有害化学物質と生物多様性」をテーマとして、開催しました。
セミナーの内容としては、最初に環境省 化学物質審査室の小岩様から化審法の内容、課題、及び今回の改正のポイント等をご説明頂き、引き続き自然科学研究機構 岡崎バイオサイエンスセンターの井口様から有害化学物質と生物多様性について有害化学物質の生態系への影響などのご講演をいただきました。
当有害化学物質分科会としては、化学物質についてだけではなく、生物多様性をあわせたテーマでのセミナーは初めての試みでありましたが、総勢60名様のご参加を頂きました。
開催日:2009年11月5日(木曜)13:30〜16:45
会 場:名古屋国際会議場(名古屋市熱田区熱田西町1-1)
主 催:環境パートナーシップ・CLUB(EPOC)有害化学物質分科会
<プログラム>
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EPOC有害化学物質分科会リーダー
(ブラザー工業株式会社 環境推進部長) 小島 靖方
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- 13:35〜14:35
- 講演I 「改正化学物質審査規制法について」
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環境省 総合環境政策局 環境保健部
企画課 化学物質審査室 室長補佐
小岩 真之 氏
【講演概要】
我が国の化学物質対策における化審法の位置づけから、化審法の概要、審査体制、課題をご説明頂いた上で、化審法改正についての経緯からポイント及び検討課題までを非常に分かり易くご講演いただきました。
- 我が国の化学物質対策における化審法の位置づけ
- 化審法の概要
- 化審法の施行
- 化審法の課題
- 化審法の改正内容
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- 15:00〜16:30
- 講演II 「有害化学物質と生物多様性について」
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自然科学研究機構 岡崎統合バイオサイエンスセンター基礎生物学研究所
教授 井口 泰泉 氏
【講演概要】
化学物質が生態系にどのような影響を与えるかをサブテーマに約200枚のパワーポイントと動画を使用して非常に分かり易くご説明いただきました。
身近なところでの化粧品や薬品に含まれる化学物質が、ひとや動物の排泄物や不適切な廃棄方法が汚染源となり生物に与える影響などを、日頃見ることのできないワニやミジンコなどの映像等を使っての説明は参加者の方から非常に興味深かったとのご意見をいただきました。
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EPOC有害化学物質分科会リーダー
(ブラザー工業株式会社 環境推進部長) 小島 靖方