EPOCエコデザイン講座 第1回
***「発見・・・エコデザインで儲ける方法!!」***
概要
第1回目は「発見・・・エコデザインで儲ける方法!!」と題し、環境でいかにして儲けるかというテーマの講演と、パネルディスカッションを実施しました。
講演ではブランドマネジメントの第一人者である名古屋工業大学助教授の加藤雄一郎氏を講師として迎え、顧客価値を創造するためのアプローチ方法と環境で儲けるためのフレームワークについて貴重なお話をいただきました。パネルディスカッションでは、2人パネラー(EPOC環境経営分科会メンバー)がエコデザイン事例を紹介した後、それぞれの事例についてコーディネイターの加藤雄一郎氏にそれぞれの事例の価値創造アプローチについての解説をパネラーや会場との意見交換を交えて解説していただきました。
参加者アンケートでは、約50名の参加者のほとんどが役にたつ内容であると答えるなど、大変有意義な内容で満足していただけました。
開催日:平成18年10月20日(水) 14:00〜17:00
会 場:名古屋都市センター14F 第1・第2会議室
(名古屋市中区金山町1-1-1 金山南ビル内)
主 催:環境パートナーシップ・CLUB(EPOC)環境経営分科会
<プログラム>
14:00〜14:05 |
主催者開会挨拶
環境パートナーシップ・CLUB 環境経営分科会 分科会長
(株式会社INAX 環境戦略部 部長) 久留島 豊一 |
14:05〜15:25 |
講演「いかに『環境』で儲けるか?」
〜環境基点の価値創造アプローチを俯瞰する〜
名古屋工業大学 大学院工学研究科 産業戦略工学専攻
加藤 雄一郎氏
【講演概要】
ブランドとは「顧客との長期的な約束」であり、企業が顧客に約束することが、顧客の価値につながらなければならない。顧客価値を最大化するには、総便益の最大化と費用水準の最小化の2つのアプローチ方法があり、価格競争に巻き込まれないためには総便益最大化の実現が必要。
顧客における価値は、個人の感情(喜怒哀楽)による情動軸、個人的価値観やパーソナリティに立脚した尺度の情緒軸、組織・地域・国家といったコミュニティレベルでの倫理やモラルに基づいた情操軸の3つの軸で評価されるが、環境を前面に打ち出した提供財は情操軸で評価されているのが現状である。情動軸・情緒軸で評価され、かつ総便益を最大化することが「環境」で儲けるための近道である。
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15:25〜15:40 |
************ 休憩 ************ |
15:40〜16:50 |
パネルディスカッション「エコデザインで儲けるためには・・」
[コーディネイター] 加藤 雄一郎氏 |
[パネラー] |
エコデザイン事例の紹介 |
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「INAXのエコデザイン」 |
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株式会社INAX 環境戦略部 環境価値創造グループ |
久野 岳人 |
「エコデザインで美しい国へ」 |
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名古屋メッキ工業株式会社 社長付 スーパーバイザー |
笹田 正之 |
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【講演概要】
INAXの主力商品であるトイレの価値を考える場合、トイレでユーザーが実際にどのように過ごしているかを見極める必要がある。トイレは一人でゆっくりと考える貴重な空間であり、このような視点からの価値創造アプローチが大切。参加された企業の方々にも、顧客の実際の顧客の姿を想像し、価値を見出していただきたい。
笹田氏の事例の「やらない事の美学」は世の中のいろいろな場面に共通するテーマであり、是非深堀りして議論してみたい内容である。ただ「やらない」という行為は、第3者からみて評価されにくいものであり、適切に評価していただくための手法が必要である。
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16:50〜17:00 |
主催者閉会挨拶、アンケート記入・回収 |