記念講演

特別対談

環境交流会

2月17日、「環境パートナーシップ・CLUB」の設立総会を、名古屋ヒルトンホテル(名古屋市中区)において開催しました。
2月16日現在、246の企業・団体が参加。昨年12月に案内を始めてから、僅かな期間でこれだけの賛同を得ることができ、中部地域産業界における環境行動への熱意と関心が極めて高いことを、改めて認識することになりました。
まず、設立発起人代表の安井義博氏(ブラザー工業(株)代表取締役社長)から挨拶があり、その後、規約、役員選出、活動計画などの議案が承認されました。
会長には安井氏、副会長に池渕浩介氏(トヨタ自動車(株)代表取締役副社長)、柴田昌弘氏(日本ガイシ(株)代表取締役社長)が選任され、以下別項の通り役員を決定。
最後に、行政を代表して松島茂氏(中部通商産業局長)の挨拶があり、滞りなく閉会しました。
安井義博氏の挨拶(概要)
安井義博氏環境対応のキーワードとなる「共生」を、あえて「共生き(ともいき)」と読んでいます。自然界はもともとこの「共生き」プロセスに支えられていて、それが自然の連鎖になっている訳ですが、我々も自然界から大いに学びたいものです。業種を越えて企業が集まることにより、自然界と同様に、産業界における連鎖が生まれることを期待できます。

ある生産システムで排出した廃棄物が、他方では原料として別のものに生まれ変わる。そんな循環型の経済システムを築くために、行政に頼るばかりでなく、我々自身が共に果たすべき役割を果たしていこうというのが、このCLUBです。従って、情報を共有し、知恵を出しあい、共に啓発しあい、実践することで、社会連鎖の促進を図りたいと考えます。

“環境の世紀”となる21世紀に企業が生き残るためにも、「循環型経済システム」の構築へ向けて行動を起こしていきます。また、現在の参加企業の業種は機械メーカーなど製造業を中心に、建設、運輸、食品、小売など多岐にわたっています。この輪をさらに幅広い業種へ拡大すべく、取り組んでいきます。そして、中部地方から全国へ、そして世界へと、循環型経済社会推進のためにネットワークを広げ、情報発信し、初心を忘れることなく活動していきたいと考えています。

松島茂氏の挨拶(概要)
松島茂氏21世紀の入り口に立っている現在、豊かな社会と環境の両立、そして事業活動と環境の調和が求められています。環境への負荷を低減していくために、企業の枠を越え、知識を融合し組み合わせる“器”ができたことの意義は非常に大きいと考えています。

また、こうした環境行動への機運と、当地域で開かれる2005年の日本国際博覧会との関連に、ぜひ目を向けていただきたい。

日本資本主義の父と呼ばれる澁澤榮一は、江戸幕府の随行員として1867年のパリ万博を体験し、新しい産業機械とそれらを生み出した社会システムを学んだことをジャンピングボードとして、のちに500の企業と600の社会貢献事業を立ち上げました。
では、2005年に愛知を訪れる若い人たちに、我々はどんなジャンピングボードを提供できるのか?

愛知万博は、情報発信の大きなチャンスです。
企業が、産業界が、いかに環境と調和し、いい環境を生み出すことができるのか。そのための新しい社会システムをプレゼンテーションできる「2005年」をひとつのターゲットとして、環境との調和を現実のものにできるよう、活動していただきたいと念願しています。

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