交流会

2025愛知環境賞表彰式・EPOC講演会実施報告

【はじめに】

EPOCでは愛知県主催の「愛知環境賞表彰式」を共催しており、表彰式開催に合わせて、EPOC理事会、「サーキュラーエコノミー(循環経済)インパクト・今後の展望-国際的な政策動向から-」と題したEPOC講演会を開催しました。表彰式・講演会には195名の方にご参加いただきました。
『愛知環境賞』とは、資源循環や環境負荷の低減を目的とした、先駆的で効果的な<技術・事業・活動・教育>の事例を、企業、団体及び県民から募集し、優れた事例に対する表彰を行うとともに、広く紹介することによって、新しい生産スタイルや生活スタイルを文化として社会に根付かせ、資源循環型社会の形成を促進するものです。

日時
:2025年2月13日(木) 15:15~17:15
会場
:ホテルメルパルク名古屋 2階 「瑞雲」
主催
:愛知県
共催
:環境パートナーシップ・CLUB(EPOC)、中日新聞社
後援
:名古屋市、経済産業省中部経済産業局、環境省中部地方環境事務所、
 一般社団法人中部経済連合会、名古屋商工会議所

【プログラム】

    • 15:15~16:00

    主催者挨拶
    愛知県知事 大村 秀章


    • 15:20~16:00

    「2025愛知環境賞」表彰式

    【金賞】

    受賞者

    大同特殊鋼株式会社

    テーマ

    炉体旋回式電気炉「STARQ®(スターク)」をはじめとした高機能製品開発によるサステナブル社会への貢献

    【銀賞】

    受賞者

    三和油化工業株式会社

    テーマ

    リン酸廃液のリサイクルによる資源確保及び農福連携による地域共生社会への貢献

    【銀賞】

    受賞者

    中部国際空港株式会社
    全日本空輸株式会社中部空港支店/ANA中部空港株式会社
    大和エネルフ株式会社
    三陽化学株式会社
    愛知プラスチックス工業株式会社

    テーマ

    空港会社、航空会社、プラスチック回収・原料化・成形事業者の連携によるサーキュラーエコノミー型の循環モデル

    【銅賞】

    受賞者

    日東工業株式会社

    テーマ

    気候変動に適応し、安全・安心で長く使える電気設備の製品開発

    【中日新聞社賞】

    受賞者

    一般社団法人BUN-KAI

    テーマ

    持続可能な竹林整備活動モデルの構築と地域活動の醸成

    【名古屋市長賞】

    受賞者

    ブラザー工業株式会社

    テーマ

    加工領域拡大とコンパクト設計を両立し、省エネ化と高生産性を実現した自動切削加工機「SPEEDIO(スピーディオ)」でGXに貢献

    【優秀賞】

    受賞者

    愛知海運株式会社

    テーマ

    太陽光パネルのメーカーと協働した高度分離技術によるガラス等の再資源化事業

    【優秀賞】

    受賞者

    株式会社INUI

    テーマ

    工業炉用断熱材アルミナファイバーの加工時に発生する端材のリサイクル事業の確立

    【優秀賞】

    受賞者

    大府市環境パートナーシップ

    テーマ

    パートナーシップ活動を生かした環境分野における「学び、気づき、行動する市民・事業者」の創出と育成

    【優秀賞】

    受賞者

    株式会社おとうふ工房いしかわ

    テーマ

    国産大豆を使った豆腐製造からなる環境に配慮した豆腐サプライチェーンの構築及び環境教育活動

    【優秀賞】

    受賞者

    喜栄丸カベヤ水産加工

    テーマ

    未利用深海魚を原料とした魚醬とふりかけの商品開発・普及活動による地域貢献

    【優秀賞】

    受賞者

    株式会社三五

    テーマ

    広める、広がる三五の自然共生~自然と共生するひとづくりの実践~

    【優秀賞】

    受賞者

    大豊工業株式会社

    テーマ

    世界初の超低エネルギー排水処理システム「アクアブレイナ」で大幅なCO2削減

    【優秀賞】

    受賞者

    中央精機株式会社

    テーマ

    工場排熱等を利用した熱音響冷却システム「ONE-LOOP」の開発

    【優秀賞】

    受賞者

    八百富株式会社
    八百富農園株式会社

    テーマ

    「有機農産物の生産」と「販売における廃食油回収」と「リサイクル」のビジネスモデル

    ※EPOC会員(2025年2月13日現在)

    • 16:15~17:15

    主催者挨拶
    EPOC会長 勝野 哲(中部電力㈱代表取締役会長)


    【講演会】
    「サーキュラーエコノミー(循環経済)インパクト・今後の展望-国際的な政策動向から-」
     公益社団法人地球環境戦略研究機関 持続可能な消費と生産領域
      主任研究員/副ディレクター 粟生木 千佳(あおき ちか)氏


    (講演概要)

    サーキュラーエコノミー(循環経済)について、資源利用と環境影響、経済成長との関係からご講演いただきました。
    地球上の資源供給には限界(地球の有限性:プラネタリーバウンダリー)があり、少ない資源でより豊かな生活をおくるには「資源効率性・資源生産性の向上」が鍵となることから、生産と消費パターンの変革(脱大量生産・販売)という「循環経済」が重要であること、「循環経済」を確立することにより、気候変動、生物多様性の損失、汚染という環境への負荷を軽減しながら経済成長と分断(デカップリング)していくことが必要となることをご説明いただきました。
    次に、サーキュラーエコノミー(循環経済)に関する国際動向について、プラスチック循環経済を目指した「プラスチック汚染に関する政府間交渉委員会」、資源安全保障-3つの地球危機-国際社会の動き、環境問題について先進的な取り組みを進めている欧州のサーキュラーエコノミーに関する行動計画(エコデザイン規則、個別優先分野の動き:バッテリー、使用済み自動車の規則案、プラスチック関連政策、官民連携、業界団体 他)、米国の動き、ISOなどの規格動向 他についてわかりやすく解説していただきました。
    最後に、今後に向けて、わが国のサーキュラーエコノミー(循環経済)の現状(天然資源投入量、資源生産性、企業の取組傾向 など)、循環経済を通じた環境課題対応(脱炭素、生物多様性)と資源安全保障(重要な鉱物資源 など)について説明いただき、気候変動・生物多様性の保全・汚染という環境課題への対応は、経済・社会の課題と統合的に取り組む必要性があるとの提言をいただき、大変有意義な講演会となりました。


【EPOC理事会】

    • 14:00~14:40

    【理事会】
    ホテルメルパルク名古屋(名古屋市東区)2階「平安」にて、第52回理事会が開催されました。
    勝野哲EPOC会長(中部電力㈱代表取締役会長)の挨拶の後、橋本当矢幹事長(中部電力㈱執行役員・総務・広報・地域共生本部部長)から議案書に沿って、

    (1)2024年度 活動進捗及び収支決算状況の件
    (2)2025年度 活動計画及び収支予算の件
    の2議案の説明がなされました。
    各議案はそれぞれ出席者に諮られた結果、何れも原案通り承認されました。

    また、講演会終了後に講師の粟生木様をお招きし、役員懇談会を実施しました。

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