交流会

「第34回EPOC意見交換会 ~会員企業のレベルアップ・相互交流~」報告

開催日
:2024年12月19日(木曜日) 15時30分~18時30分
 意見交換会 : 15時30分~16時45分
 交流会   : 17時00分~18時30分
会場
:サイプレスガーデンホテル 2階「天舞の間」、
 3階「パルティールグラン」
参加人数
:94名(当日参加者数)

【概要】

 EPOC会員企業の環境への取り組みについて情報共有し、会員の更なるレベルアップと会員相互の意見交換の活性化を図るために「第34回意見交換会」を開催しました。

 今回は、株式会社ダイセキ企画管理本部 企画課 部長代理 森山 斉(もりやまひとし)様をお招きし、”ダイセキグループの環境ビジネス 「限られた資源を活かして使う『環境を通じ社会に貢献する環境創造企業』」を目指して”をテーマにご講演いただきました。

 今回のご講演では、ダイセキグループが展開されている「産業廃棄物処理・リサイクル事業」におけるカーボンニュートラル(脱炭素社会)とサーキュラーエコノミー(循環経済)の実現に向けた取り組みをご紹介いただき、「環境を通じ社会に貢献する環境創造企業」であるダイセキのビジネスをより深く知ることができました。

 ダイセキグループは、「地球環境の保全」、「廃棄物からの価値創造」、そしてこれらの活動を通じて「人々の幸福」を実現することを使命として、排出事業者から引き取った産業廃棄物の環境保全に配慮した適正な処理と、処理過程で生み出したリサイクル製品の販売というビジネスを展開されています。

 ご講演では「廃油処理・リサイクル」、「廃液処理・リサイクル」、「汚泥処理・リサイクル」の事業内容と、自社のカーボンニュートラルへの取り組みなどについて説明をいただきました。

 カーボンニュートラルでは、2023年度には国際的な環境格付機関であるCDPの気候変動部門で最高ランクのAリスト企業に選定されたとのことです。

 「廃油処理・リサイクル」では、廃油をリサイクル処理することにより、廃油・廃溶剤を単純焼却処理した場合と比べ、廃油で98.8%程度、廃溶剤で97.7%程度のCO2削減効果があったと試算されるとの説明がありました(2023年度実績)。また、2024年11月にアゼルバイジャン・バクーで開催された国連気候変動枠組条約第29回締約国会議(COP29)のジャパン・パビリオンにオンライン出展され、気候変動緩和・適応、廃棄物、水環境保全、リサイクルに関する自社技術と取り組みを発信されたとのご紹介がありました。

 続いて、サーキュラーエコノミーについて、自社が受け入れた産業廃棄物のリサイクル率、リサイクル製品の出荷量、金属滓回収事業の特徴について説明くださいました。技術的な工夫により、リサイクル率の向上と低コスト化を実現し、お客さまの満足度向上に努めているとのことです。

 さらに、新規ビジネスとして、MOFという金属錯体を吸着材としてアンモニアガスを回収する研究開発と販売先の開拓、一般廃棄物の燃料化によるグリーン発電について、蒲郡市と連携協定を締結した他、実証試験やビジネス検討を進めているとのご紹介がありました。

 今後、カーボンニュートラル推進については、車両と設備の脱炭素化(scope1排出量削減)、再エネ電力導入(scope2排出量削減)、サプライヤーエンゲージメント(scope3排出量削減)、CDPへの積極的な情報開示を進めるとともに、サーキュラーエコノミーの推進については、廃棄物から価値を生み出すという創業以来の使命を果たすために、サーキュラーエコノミーに貢献する主力事業の確立に取り組まれるとのことです。

 森山様には、たいへんわかりやすくご講演いただくとともに、講演後の意見交換では、事前質問や会場からの多くの質問に対して丁寧に回答いただき、大変有意義な意見交換会となりました。


【意見交換会】


【交流会】
 意見交換会後には交流会を開催し、業種・業態の枠を超え会員相互の交流を深めることができました。