交流会

2018愛知環境賞表彰式実施報告
「私たちの望む未来-SDGs-」

【はじめに】

EPOCでは、愛知県より受託しました『愛知環境賞』の表彰式を開催致いたしました。
『愛知環境賞』とは、資源循環や環境負荷の低減を目的とした、先駆的で効果的な<技術・事業・活動・教育>の事例を、企業、団体及び県民から募集し、優れた事例に対する表彰を行うとともに、広く紹介することによって、新しい生産スタイルや生活スタイルを文化として社会に根付かせ、資源循環型社会の形成を促進するもので、本年は46件の応募を頂きました。
当日は、愛知環境賞表彰式、第30回交流会「私たちの望む未来-SDGs-」と題した講演会、交流会(パネル展示による意見交換会)が開催され、受賞者をはじめその他参加者の方々にご交流頂きました。

日時
:平成30年2月15日(木曜日) 15時15分~19時
会場
:ローズコートホテル 3階 「ローズルーム」
主催
:愛知県
共催
:中日新聞社、環境パートナーシップ・CLUB(EPOC)
後援
:経済産業省中部経済産業局、環境省中部地方環境事務所、
名古屋市、名古屋商工会議所、一般社団法人中部経済連合会
参加者数
:284名

【プログラム】

    • 15時15分~15時25分

    主催者挨拶

    愛知県知事 大村 秀章

    EPOC会長(中部電力(株)代表取締役会長)水野明久

    【愛知県知事】
    【EPOC会長】
    • 15時25分~16時

    「2018愛知環境賞」表彰式

    【金賞】

    受賞者

    530運動環境協議会

    テーマ

    豊橋市から始まり、40年以上継続している530運動

    受賞のポイント

    地域の清掃活動を官民一体の一大市民運動として全国に先駆けて始め、「530運動発祥の地」としてその運動を全国に普及したことは、環境意識の向上と地域の環境活動の推進に大きく貢献するものと高く評価された。

    【金賞】

    受賞者

    リンナイ株式会社

    テーマ

    多様なエネルギーを賢く最適に利用できる究極の省エネ給湯・暖房システム「エコワン」の開発

    受賞のポイント

    総合熱エネルギー機器メーカーとして、ガスと電気を使用状況に応じて使い分ける高効率のハイブリッド給湯暖房機器を開発・普及し、家庭での消費エネルギーの大幅な削減を実現したことは、環境負荷の低減に大きく貢献するものと高く評価された。

    【銀賞】

    受賞者

    株式会社マキタ

    テーマ

    環境負荷低減技術の革新で、工具の国際的総合サプライヤーとして幅広い地球環境保全活動に取り組む

    受賞のポイント

    自社開発の高効率モーターとリチウムイオンバッテリを搭載した電動工具を製造し、国内外で販売するとともに、独自技術により小型ガソリンエンジンの排出ガスのクリーン化を実現したことは、環境負荷の低減に大きく貢献するものと高く評価された。

    【銅賞】

    受賞者

    中津川包装工業株式会社

    テーマ

    強化段ボール「ナビエース」と段ボールパレット「ナビパレット」を用いた包装及び輸送の環境負荷低減

    受賞のポイント

    リサイクルが容易な段ボールを、梱包物に合わせて強度や形状を工夫し、配送時の省エネルギー化を図るとともに、軽量で耐久性の高い段ボールパレットを開発し商品化したことは、環境負荷の低減に大きく貢献するものと高く評価された。

    【銅賞】

    受賞者

    ニチハ株式会社

    テーマ

    国産材を利用した外壁材による低炭素化活動とそのリサイクルシステムについて

    受賞のポイント

    国産材を原料とした窯業系外壁材を他社に先駆けて製造販売し、温室効果ガスの削減に取り組むとともに、製造及び建築施工過程で発生する端材について、独自のリサイクルシステムを構築したことは、環境負荷の低減と資源循環型社会の形成に大きく貢献するものと高く評価された。

    【中日新聞社賞】

    受賞者

    愛知県立佐屋高等学校

     

    テーマ

    アヒル農法で地域を救う!
    「アヒル農法によるホタル舞う水田環境の実現とアヒル農法米での6次産業化」

    受賞のポイント

    環境に優しいアヒル農法によるお米づくりを通じて、企業と連携した商品開発や地域の生物多様性の保全に取り組んだことは、農業高校における先駆的な活動モデルとして、農業の6次産業化の推進や環境意識の向上に大きく貢献するものと評価された。

    【名古屋市長賞】

    受賞者

    株式会社メニコン

    テーマ

    コーヒー豆かすリサイクルの取組による食品リサイクルループの確立

    受賞のポイント

    独自の技術により、コーヒーの豆かすを家畜飼料及び肥料として再生し、食品廃棄物の有効利用を図るとともに、関係事業者との連携により、食品リサイクルループを構築したことは、環境負荷の低減と資源循環型社会の形成に大きく貢献するものと評価された。

    【優秀賞】

    受賞者

    アツタ起業株式会社

    テーマ

    高精度ダイカスト技術開発で、後工程の減少と薄肉軽量化による大幅な環境負荷低減の達成

    受賞のポイント

    アルミダイカスト製造において、高精度で切削等の加工が不要なオンリーワンの製造技術を開発し、廃棄物を発生させない製造工程を構築したことは、環境負荷の低減と資源循環型社会の形成に大きく貢献するものと評価された。

    【優秀賞】

    受賞者

    アルメック株式会社

    テーマ

    業界初の「水を使ったJIGによる金属残さの選別」

    受賞のポイント

    分別が困難であった微細な金属廃棄物について、水のみを使用する独自性の高い分別方法を構築し、再資源化率の向上を実現したことは、環境負荷の低減と資源循環型社会の形成に大きく貢献するものと評価された。

    【優秀賞】

    受賞者

    森林公園ゴルフ場運営株式会社

    テーマ

    地域とともに育む「里山と共生するゴルフ場」をめざして
    ~愛知県森林公園の自然の保全・育成と環境教育の実践活動~

    受賞のポイント

    運営管理するゴルフ場を広く県民に開放し、希少動植物が生息する環境を生かした様々な里山保全活動と環境に配慮したコースづくりを進めたことは、環境意識の向上と環境負荷の低減に大きく貢献するものと評価された。

    【優秀賞】

    受賞者

    中日精工株式会社

    テーマ

    三河産間伐材、廃木材チップを利用した環境にやさしい消臭剤の開発・製造事業

    受賞のポイント

    独自の技術により、木材から消臭効果の高い消臭剤を開発し、県産材の利用促進や建設廃材の再資源化に寄与したことは、環境負荷の低減と資源循環型社会の形成に大きく貢献するものと評価された。

    【優秀賞】

    受賞者

    株式会社デンソー

    テーマ

    LCA、環境マネジメントシステム、品質保証体制の融合で環境経営を実践する「デンソーエコビジョン 2025」

    受賞のポイント

    多種多様な自動車部品の製造・使用時における環境影響を可視化する手法を確立し、環境に配慮した製品の開発につながる仕組みを構築したことは、環境負荷の低減に大きく貢献し業界をリードするものと評価された。

    【優秀賞】

    受賞者

    株式会社毎日商会

    テーマ

    混合廃棄物の管理型最終処分量大幅削減と資源化を実現する業界初のシステム

    受賞のポイント

    多種多様な廃棄物が混在した混合廃棄物を、種類ごとに分別できる効率的な独自のラインを構築することにより、処分場への搬入量を大幅に削減し再資源化を実現したことは、環境負荷の低減と資源循環型社会の形成に大きく貢献するものと評価された。

    【優秀賞】

    受賞者

    守山リス研究会

    テーマ

    名古屋市の野生ニホンリス等野生哺乳類の調査・保全活動を通じた環境教育の実施

    受賞のポイント

    ニホンリスを始めとした様々な野生動物の保全のため、長年にわたり専門的な調査と植樹活動を実施するとともに、調査活動と一体となった環境教育に取り組んだことは、生物多様性の保全と環境意識の向上に大きく貢献するものと評価された。

    【優秀賞】

    受賞者

    ユニー株式会社

    テーマ

    パートナーシップで繋ぐ地域循環の環
    地域未利用繊維素材×若者×福祉×エシカル=リデザインプロジェクト

    受賞のポイント

    未利用の繊維素材を活用し、学生によるデザインと福祉施設でのものづくりを融合した地域社会に根ざした循環プロジェクトに取り組んだことは、環境意識の向上と地域の環境活動の推進に大きく貢献するものと評価された。

    • 16時15分~17時15分

    【講演会】

    「私たちの望む未来-SDGs-」

    国連開発計画(UNDP)駐日代表  近藤 哲生 氏

    講演会の概要

    国連の3つのミッション「Peace(平和)」「Human Rights(人権)」「Development(開発)」実現に向けて、中核的な役割を果たす国連開発計画の役割をご紹介いただいた後に、持続可能な開発目標(SDGs)について解説いただきました。ポイントとして、「経済」の指標が入ったこと、民間企業の活躍が期待されていること、全世界がSDGsの対象現場でありすべての人の目標であること、更に、各ゴール・ターゲットは繋がっていることが示されました。

    次いで、日本企業の取組みについて事例紹介いただくと共に、SDGsの取り組みをイノベーションの機会と捉え、各社が持つ「環境のわざ(技術)」を活かして、世界中の課題解決を進め、持続可能な経済社会の実現を目指して実行して欲しいとの提言をいただくなど、大変有意義な講演会となりました。

    • 17時30分~19時

    【交流会】

    EPOC意見交流会では、受賞事例15件の概要をまとめたパネルが設置され、受賞企業・団体ご担当者の方から直接内容についてご説明をいただきました。ご参加いただいた方々には、受賞事例の取組みついて深くご理解いただくと共に、受賞者及び多数の参加者の方々が交流を深められました。