交流会

2015愛知環境賞表彰式実施報告
「日本と世界の地球温暖化対策・政策動向とCOP21に向けた課題」

【はじめに】

EPOCでは、昨年に引き続き愛知県より受託しました『愛知環境賞』の表彰式を開催致いたしました。
『愛知環境賞』とは、資源循環や環境負荷の低減を目的とした、先駆的で効果的な<技術・事業・活動・教育>の事例を、企業、団体及び県民から募集し、優れた事例に対する表彰を行うとともに、広く紹介することによって、新しい生産スタイルや生活スタイルを文化として社会に根付かせ、資源循環型社会の形成を促進するもので、本年は46件の応募を頂きました。
当日は、愛知環境賞表彰式、第27回交流会「日本と世界の地球温暖化対策・政策動向とCOP21に向けた課題」と題した講演会、交流会(パネル展示による意見交換会)が開催され、受賞者をはじめその他参加者の方々にご交流頂きました。

日時
:平成27年2月19日(木曜)15時15分〜19時30分
会場
:ローズコートホテル 3階 「ローズルーム」
主催
:愛知県
共催
:中日新聞社 環境パートナーシップ・CLUB(EPOC)
後援
:経済産業省中部経済産業局 環境省中部地方環境事務所
名古屋市 名古屋商工会議所 一般社団法人中部経済連合会
参加者数
:300名

【プログラム】

    • 15時15分〜15時25分

    主催者挨拶

    愛知県知事 大村秀章

    EPOC会長(東邦ガス(株)代表取締役社長)安井香一

    【愛知県知事】
    主催者挨拶:愛知県知事 大村秀章
    【EPOC会長】
    主催者挨拶:EPOC会長(東邦ガス(株)代表取締役社長)安井香一
    • 15時25分〜16時

    「2015愛知環境賞」表彰式

    【特別賞】

    受賞者

    豊田合成株式会社

    テーマ

    省エネルギー(低炭素)社会の実現に向けた青色LEDの事業化

    受賞のポイント

    青色LEDの事業化・量産化に成功し、低消費電力・長寿命の特長を有するLEDを世界的に普及させるとともに、我が国にノーベル物理学賞をもたらすことにも側面的に貢献したことは、省エネルギー社会の発展に大きく寄与するものと高く評価されました。

    【金賞】

    受賞者

    日本ガイシ株式会社

    テーマ

    NAS®電池電力貯蔵システム

    受賞のポイント

    独自の高度なセラミック技術により、大容量の電力貯蔵を可能とするNAS電池を世界で初めて実用化し、電力需要の平準化、非常用電源、再生可能エネルギーの変動吸収など様々なニーズに対応したシステムを提供したことは、環境負荷の低減に大きく貢献するものと高く評価されました。

    【金賞】

    受賞者

    株式会社不二機販

    テーマ

    世界初の金属成品の表面改質熱処理に画期的なWPC処理技術を活用した大幅なCO2削減

    受賞のポイント

    独自の革新的な技術により新たな金属表面処理手法を開発し、機械部品や工具などの強度や耐摩耗性を高めることにより、長寿命化や小型・軽量化を実現したことは、省エネルギーと省資源に大きく貢献するものと高く評価されました。

    【銀賞】

    受賞者

    三菱レイヨン株式会社 豊橋事業所

    テーマ

    省エネルギー型MBR(メンブレンバイオリアクター)の開発

    受賞のポイント

    独自の技術により改善した膜分離活性汚泥法を用いて、一般排水や工業排水を再利用可能なレベルまで浄化することに成功し、これを国内外に普及させたことは、水資源の循環利用拡大に大きく貢献するものと高く評価されました。

    【銅賞】

    受賞者

    株式会社豊電子工業

    テーマ

    革新的な高周波誘導加熱電源の開発による省エネルギーの達成

    受賞のポイント

    高周波誘導加熱装置において、従来の専用ハード基板による複雑な制御方式を独自開発のソフトウェアによる簡易な制御方式に改めることにより、省スペース・省エネルギー及び対象部品の品質向上を実現したことは、環境負荷の低減に大きく貢献するものと高く評価されました。

    【中日新聞社賞】(活動・教育部門の賞)

    受賞者

    豊田市立土橋小学校

    テーマ

    ハード整備(エコ改修)とソフト対策(環境教育)を融合させた「環境学習型エコスクール」を目指して

    受賞のポイント

    校舎のエコ改修を機に校舎を教材にした環境プログラムを開発し、ハードとソフトを融合させた環境教育により、環境に主体的に働きかける児童を育成するという継続性のあるESDを実践したことは、先駆的なESD活動のモデルとして今後の波及効果が大きく期待されると高く評価されました。

    【名古屋市長賞】(技術・事業部門の賞)

    受賞者

    株式会社チップトン

    テーマ

    研磨石の消耗を大幅に減らした世界初の「高効率次世代型バレル研磨機」

    受賞のポイント

    新たに発明した流動原理により、生産時間の短縮と研磨石の大幅な磨耗低減を実現する世界初の高効率次世代型バレル研磨機を開発したことは、省エネルギーと省資源に大きく貢献するとともに、業界への波及効果が期待されると高く評価されました。

    【優秀賞】

    受賞者

    愛知県立愛知商業高等学校

    テーマ

    都市型養蜂を活用した多面的な視点(「環境」「経済」「社会」)で取り組むESD

    受賞のポイント

    都市型養蜂を通じて、環境・経済・社会の多面的な視点から持続可能な社会の構築に貢献できる生徒の育成に取り組み、ESDの先駆的なモデルを示したことは、この地域のESD活動の推進に大きく貢献するものと高く評価されました。

    受賞者

    株式会社エム・イー・ティー

    テーマ

    未利用有機物のマテリアルリサイクルを可能にする活性炭製造装置の開発

    受賞のポイント

    大部分を輸入に依存している活性炭を地域の竹や林地残材などの未利用有機物から製造する省エネルギー型の活性炭製造装置を開発したことは、資源循環型社会の形成に大きく貢献するものと高く評価されました。

    受賞者

    角文株式会社

    テーマ

    「持続可能な環境経営」〜社会貢献と事業の両立をめざして〜

    受賞のポイント

    ホタルの飼育指導などの地域に根ざした活動により社員の環境意識を高めるとともに、そこから生まれる環境技術や知識を自社の環境事業へつなげ社会に復元するという持続可能な環境経営モデルを構築したことは、先駆的なESD活動として業界への波及効果が期待されると高く評価されました。

    受賞者

    株式会社河村工機製作所

    テーマ

    省エネ・省スペースを実現した「RP専用機」によるステンレス板巻パイプ製造

    受賞のポイント

    ステンレスパイプの製造工程を、材料の送入から製品の完成まで一台の機械で行う画期的な手法に改めることにより、消費電力の大幅な削減と省スペース化を実現したことは、環境負荷の低減に大きく貢献するものと高く評価されました。

    受賞者

    有限会社サンメンテナンス工機

    テーマ

    “業界初”作動油、各種加工液の濾過技術開発によるリユース化(廃油ゼロ化、新油の使用大幅削減)

    受賞のポイント

    独自の技術により、使用済みの作動油や加工液を再使用可能な状態に再生し、廃油・廃液をゼロにする革新的なろ過システムを開発するとともに、顧客のニーズに合わせた事業システムを構築したことは、環境負荷の低減と資源循環型社会の形成に大きく貢献するものと高く評価されました。

    受賞者

    豊川宝飯地域農業研究・普及協議会

    テーマ

    地域の未利用資源を活用した食品残さ飼料化プロジェクトによる高品位な豚肉生産

    受賞のポイント

    食品残さの種類ごとに最適な飼料利用の手法を検討し、幅広い食品残さを有効利用した高品位な飼料の製造手法を確立したことは、資源循環型社会の形成に大きく貢献するものと高く評価されました。

    受賞者

    株式会社豊建

    テーマ

    投資負担を軽減した、既築建築物の愛知県初テイラーメイド型、ネットZEB(ゼロ・エネルギー・ビル)化事業

    受賞のポイント

    既築建築物向けの投資負担を軽減したゼロ・エネルギー・ビル化事業モデルを構築することにより、老朽化したビルの多角的な視点からの省エネ改修を実現したことは、省エネルギーと省資源に大きく貢献するものと高く評価されました。

    受賞者

    ユニー株式会社

    テーマ

    かけがえのない地球を守る環境にやさしいお買い物〜ユニーのESD〜

    受賞のポイント

    地域との結びつきを大切にしながら、環境配慮商品の販売、店舗で行う地域貢献など知恵と工夫を凝らした取組により、買い物を通した消費者に対するESDを実践したことは、この地域のESD活動の推進に大きく貢献するものと高く評価されました。

    • 16時15分〜17時15分

    【講演会】

    「日本と世界の地球温暖化対策・政策動向とCOP21に向けた課題」

    公益財団法人地球環境産業技術研究機構シスタム研究グループ
    グループリーダー 主任研究員 秋元 圭吾 氏

    講演会の概要

    今日における地球温暖化問題の位置づけ、地球温暖化の進展と影響等科学的事実を正しく理解することの重要性を解説頂き、温室効果ガスの排出地球温暖化の防止に向け、環境と経済のバランスをはかることの必要性とともに、我が国が行うべき取り組み、掲げるべき目標についてご提言いただきました。

    • 17時30分〜19時

    【交流会】

    EPOC意見交流会が行われ、受賞者及び多数の参加者の方々が交流を深められました。

    また、会場には15件の各受賞事例の概要をまとめたパネルが設置され、受賞企業・団体のご担当者の方から直接内容についてご説明を頂くことで、参加者の方々には各受賞事例の取組み内容についてより深くご理解いただきました。