研究会

2013年度 第3回循環ビジネス創出会議(現地見学会)

はじめに

EPOC循環型社会分科会では愛知県と協力し、モノづくり県としての産業技術の集積を活かして、先導的で効果的なリサイクル事業を生み出し、資源循環型社会の形成を促進することを目的として『循環ビジネス創出会議』を開催し広く社会の資源循環を推進しています。
今回は、「2013愛知環境賞」を受賞された企業を訪問し、資源循環や環境負荷低減の優れた技術や取り組みについて、現場視察を交えてご紹介いただきました。見学会にはEPOC会員、一般応募者、自治体関係者より、多くの方がご参加され、循環(環境)ビジネスへのご理解をより一層深めていただきました。

開催日時: 平成25年10月23日(水曜日) 8時50分〜17時30分
見学先: 1.株式会社加藤製作所 <愛知県清須市清洲1668>
2.新東工業株式会社 <愛知県豊川市穂ノ原三丁目一番>
参加者: 38名

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    1.株式会社加藤製作所 <愛知県清須市清洲1668>
    「減圧凍結システム」による薄肉、軽量化青銅鋳物の製造工程の見学
    〜2013愛知環境賞銅賞受賞〜


    【概説】
    同社は青銅鋳物の製造過程で、砂と水を凍結させた鋳型と中子(なかご)を使用する技術を開発し、鋳物の薄肉化・軽量化を実現させ、鋳物砂の再利用による廃棄物の削減、騒音・振動・粉塵等の環境負荷低減を実現させたことが、鋳造業界への波及効果が大きいと高く評価され、「2013愛知環境賞銅賞」を受賞されました。


    【見学内容】
    はじめに、同社の「会社概要」及び「減圧凍結システム」について従来のシステムと比較しながらご説明頂きました。「減圧凍結システム」についてはシステムの開発に至るいきさつや、同システムを開発したことによる製品の品質向上、環境負荷低減効果について丁寧にご説明頂きました。
    その後、工場内の型・製品、凍結設備及び注湯の現場をご案内頂きました。工場内で実際に減圧凍結システムで製造された型や、騒音の出ない型ばらし作業の様子、鋳物砂の100%再利用により産業廃棄物をゼロ化にしている型ばらし作業後の鋳物砂の収集システムを見学させて頂き、同社が開発された先駆性、独創性のある技術や安全や環境に配慮した工程について実感することができました。
    また、参加者からは、「鋳物特有の臭気、騒音、振動、粉塵がないこと」について驚きの声があがっており、同社の環境に対する配慮について現地現物で確認することができました。質疑応答の時間にも、参加者から数々の質問が寄せられ、ひとつひとつ丁寧にご回答頂きました。

    概要説明&注湯の見学

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    2.新東工業株式会社 <愛知県豊川市穂ノ原三丁目一番>
    〜2013愛知環境賞優秀賞(技術・事業)受賞〜


    【概説】
    同社は表面に特殊な凹みを形成した金型、及びショットピーニング法による疲労破壊抑止技術を開発し、鋳造欠陥の低減、金型寿命の向上をもたらし、自動車業界を始めとする幅広い業界への波及効果が大きい点が高く評価され「2013愛知環境賞優秀賞(技術・事業)」を受賞されました。


    【見学内容】
    はじめに、同社の「会社概要」及び「環境の取組み」についてご説明頂きました。1960年代にいち早く環境への取組みを開始されて以降、その先進的な技術はさまざまな産業の環境保全に大きく貢献されていることが理解できました。
    その後、技能安全研修センター、新東ショールーム、商品体感センターをご案内頂きました。社員の方の安全意識向上のため、安全体感教育を実施している技能安全研修センターでは、実際に体感装置を作動して頂き、リアルな体験を通して工場に潜んでいる危険について認識することができました。また、新東ショールームでは要素技術をデモ機(おもちゃ)で体感できる商品が展示されており、実際にデモ機の操作を通して、同社の要素技術の独自性と技術力の高さを実感いたしました。商品体感センターには、技術、安全、環境、保全メンテナンス等の新東の思想に裏打ちされた商品が紹介され、実際に、現地現物にて同社の鋳造、環境、表面処理、物流・搬送、安全対策・メンテナンス等関連の商品に触れることができました。
    また、愛知環境賞を受賞されたD−プロセスについてわかりやすく、ご説明頂き、その後の質疑応答の時間には、参加者からの質問に丁寧にご回答頂きました。

    概要説明&Dプロセス説明