2.[1]衣浦東部浄化センター <愛知県碧南市港南町2丁目8-15>
[2]中部電力株式会社碧南火力発電所 <愛知県碧南市港南町2丁目8-2>
「下水汚泥から炭化燃料を製造し、石炭火力発電所にて利用する事業−未利用バイオマスエネルギーの有効利用と温室効果ガス削減への取組み−」
〜2013愛知環境賞優秀賞受賞〜 (メタウォーター株式会社/中部電力株式会社)
【概説】
下水汚泥からバイオマス燃料を製造し、発電所で石炭と混焼する事業は、中部地区初の取組であり、廃棄物削減、温室効果ガス削減に有効であるとともに、下水汚泥の再資源化に効果的な事業の一つであり、社会的貢献が大きいと高く評価され、メタウォーター株式会社と中部電力株式会社は「2013愛知環境賞優秀賞」を受賞されました。
[1]衣浦東部浄化センター
「下水汚泥からバイオマス燃料を製造」
同センター内に設置された下水汚泥燃料化施設は中部地方では初めての施設であり、全国でも東京都に次いで広島市と同時期に運転を開始した、全国でも3例しかない革新的な事業です。
【見学内容】
はじめに、下水汚泥からバイオマス燃料を製造する炭化処理のしくみ(乾燥→造粒→炭化→冷却→加湿)について、ご説明頂き、その後、実際に下水汚泥燃料化施設(炭化炉)の見学をさせて頂きました。同センター内の燃料化施設で炭化処理された下水汚泥燃料は全量を中部電力兜ノ南火力発電所に運搬し石炭と混焼利用しています。現場では、日々、プラントの安定運転に尽力されていることがわかりました。
[2]中部電力株式会社碧南火力発電所
「下水汚泥から製造した炭化燃料を石炭代替燃料として利用」
同発電所では、衣浦東部浄化センター内での燃料化施設で炭化処理され製造された下水汚泥化燃料を石炭と一緒に燃焼し発電に利用し、温室効果ガス削減に大きく寄与しています。
【見学内容】
はじめに、衣浦東部浄化センター会議室にて概要説明を受けた後、バスに乗車し、車中から下水汚泥炭化燃料用サイロ・木質バイオマス用サイロを見学させて頂きました。その後、2つの班にわかれて順番に4号機ボイラー屋上(約80m)、発電所内の微粉炭機、タービン発電機、中央制御室を丁寧な説明を頂きながら見学させて頂きました。現場では、温室効果ガスを削減する燃料を用いた発電を安定的に運用しているところが確認できました。また、電力の安定供給の為、日夜、緊張感をもって取り組んでいることがわかりました。
バイオマス混焼発電設備概略図