交流会

2007年度 第3回循環ビジネス創出会議

はじめに

 EPOCでは、昨年度同様に「あいちエコタウンプラン」を推進されている愛知県と連携し、モノづくり県としての産業技術の集積を活かして、先導的で効果的なリサイクル事業を生み出し、資源循環型社会の形成を促進することを目的として、今年度第3回目の「循環ビジネス創出会議」を3月13日、14日の2日間にわたり開催しました。
今回は、初日は「一般廃棄物のリサイクル」、二日目は「企業経営と環境」をテーマに、学識経験者による基調講演と企業や自治体による先進的な取組をご紹介頂き、愛知県及び循環ビジネスコーディネーターも交えて、環境と産業が好循環する循環型社会の実現に向けた課題検討を行いました。

  会議には、総勢133名と予想を大きく上回る多くの方にご参加頂き、また、参加者の皆様には活発なご意見・ご質問を頂戴し、情報交換はもとより、循環ビジネスへのご理解をより一層深めて頂きました。
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開催日:
  • 平成20年3月13日(木)
    13時10分〜17時10分
    平成20年3月14日(金)
    13時10分〜17時10分
会   場:
(13日)
愛知県自治センター 研修室
(14日)
愛知県東大手庁舎 409会議室
参加者:
133名

プログラム

3月13日(木曜)
    • 13:10〜13:15

    【あいさつ/主旨説明】

    愛知県環境部資源循環推進課長 安藤 均氏
    • 13:15〜14:15

    基調講演・・・元豊橋技術科学大学教授 笠倉 忠夫氏

    【一般廃棄物処理について】

    近年、我が国の生活環境は全般的にかなり向上してきたが、普遍的かつ重要なテーマである一般廃棄物処理;「ゴミ問題」は物質回収を主とするリサイクルという新たなテーマを抱え遥動。一方で、我が国の国土・国勢条件から見れば、一般廃棄物の中間処理には「焼却」が適正な方法と考えられ、新エネルギーの観点からは焼却からの最大限のエネルギー回収が求められる。本講演では、リサイクルを念頭に置いて、一般廃棄物処理のあり方を検討。

    • 14:20〜15:10

    講師・・・トーエイ株式会社

    【各種リサイクル法への対応について】

    ― 電動フォークリフトバッテリーの行き先を把握します ―

    ガラスや家庭電化製品を主にリサイクル事業を幅広く手がける同社の、各種リサイクル法に対応したリサイクルシステムの現状と今後の展開について紹介。

    • 15:25〜16:15

    講師・・・グリーンサイトジャパン株式会社

    【PFI手法による一般ごみの炭化処理事業(田原市・炭生館)について】

    異業種間の民間企業5社が出資して設立した特別目的会社グリーンサイトジャパン株式会社が行っている、田原市から発生する一般可燃ごみを炭化処理し、炭化物を製鋼用のコークス代替等として有効利用するリサイクル事業について紹介。本事業の試みは、これまでのごみ処理のイメージを払拭し、ごみを「処理」から「資源化」に変える先進的な取組として、全国からも注目を集めている。

    • 16:20〜17:10

    講師・・・北名古屋衛生組合/中日本建設コンサルタント株式会社

    【汚泥・生ごみの循環利用への取組について】

    し尿処理の過程から発生する余剰汚泥と生ごみからメタンガスを回収し、コージェネレーションシステムにより電力・排熱の有効利用を図り、さらにメタン発酵後の消化汚泥はコンポスト化し、地域住民への無料配布を行うなど、循環型社会構築に向けた、鴨田エコパークにおける地域住民と一体となった取組について紹介。


3月14日(金曜)
    • 13:10〜13:15

    【あいさつ/主旨説明】

    • 13:15〜14:15

    基調講演・・・名古屋大学経済学研究科研究科長・経済学部長  荒山 裕行氏

    【あの冷徹な『市場の力』が循環社会実現の味方になるのだろうか?】

    消費者に環境意識がない時代に環境対策を進めようとした企業は、環境対策コスト分だけのコスト増の壁を越えることはできなかった。企業の環境意識がいかに高邁なものであっても、環境マインドを解さない『市場の力』の前に屈服せざるを得ないためである。では、環境重視型の社会への移行後は、どうであろうか。環境マインドを内包する『市場』は企業の循環社会実現のための投資に対して「神の見えざる手」をさしのべてくれるのだろうか。本講演では、経済学の視点から、企業が環境への取組についての意思決定をするにあたっての「観点」を提供。

    • 14:20〜15:10

    講師・・・株式会社INAX 

    【INAXの考える地球環境問題とモノづくり】

    ― 電動フォークリフトバッテリーの行き先を把握します ―

    暮らしに直結した商品を作り続ける同社の、地球環境問題への考え方、環境方針、モノづくりの考え方、「つくる」「つかう」「もどす」のそれぞれの場面での取組を紹介。

    • 15:25〜16:15

    講師・・・株式会社豊田自動織機

    【環境配慮型製品開発のしくみ構築】

    製品の環境効率改善、環境配慮設計の定着、社会への情報開示をねらいとした同社の環境配慮型製品認定制度、及びますます高まる社会からの要求に対応するための課題と今後の進め方について紹介。

    • 16:20〜17:10

    講師・・・ワシントンホテル株式会社

    【環境実践ホテルの取組】

    「省資源・省エネルギー」「ごみ減量」「リサイクル」を3本柱として、サービス業である同社が、顧客や取引先の理解や協力を得ながら実践してきた、環境への取組について紹介。