海外交流

AOTS殿 中国研修生との交流


活動の内容

 さる9月3日、日本特殊陶業(株)小牧工場において、財団法人 海外技術者研修協会(以下、AOTS(※))の海外研修生の皆さん(中国)と交流会を実施しました。

(※) AOTS…The Association for Overseas Technical Scholarshipの略。

AOTS殿は、日本における初めての民間ベースの技術協力を推進する機関として、1959年に設立。
海外の産業技術者及び経営管理者の研修を通じて国際経済協力を推進し、相互の経済発展及び友好関係の増進に寄与することを目的とされています。(詳細は、http://www.aots.or.jp/をご参照下さい)

 研修生の皆さんは総勢23名。中国の製造業等で、生産管理・工場管理に携わる管理者または技術者の方々でした。

 交流会は、EPOC(海外交流分科会)より7名が参加し、最初に海外交流分科会を代表して(株)日立製作所 神田より、EPOCのホームページを利用し、概要と活動内容を紹介しました。

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13:40 EPOC代表者挨拶
13:50 EPOC活動の紹介
14:10 日本特殊陶業 会社概要・環境への取り組み紹介
15:00 工場見学(プラグ製造工程)
16:30 質疑応答 (17:00終了)

 続いて、日本特殊陶業(株) 環境安全部より、会社概要を説明頂きました。 同社は、NGKブランドのスパークプラグやニューセラミックを応用したNTKブランドで世界的に有名ですが、今回交流の場となった小牧工場は、1962年に創業開始され、自動車用プラグを始めとする製品を生産する国内最大規模の事業所です。
自動車関連でお馴染みのスパークプラグの他、情報通信・セラミック関連の事業にも注力されており、セラミックを応用した機械工具や人工骨の紹介に際しては、研修生の皆さんも技術の広範さに驚きの表情を浮かべていました。
続いて、同部より、同社の環境への取組みについて、「マネジメント」「ファクトリー/オフィス」「プロダクツ」「コミュニケーション」「マインド」を核とした環境方針と行動計画や、廃棄物のゼロエミッション(07/3月全地域達成)、また省エネ事例として、釉焼炉のパネルヒータ化、工場屋上への太陽光パネル採用、空調空気のカスケード利用等を分かり易くご紹介頂きました。

 休憩を挟み、3班に分かれてプラグ製造工程を見学しました。 多くの工程を経て、大量のプラグが効率的に生産される様は、研修生の目を釘付けにしていました。 生産管理を学んでいる方々らしく、製造ラインの耐久年数等、設備に関する質問も多数出ていました。

 交流会場に戻り、質疑応答となりました。リユーズ95%迄突き詰めた手法、回収した余熱再利用先、水処理時の汚泥の処理方法等について質問がありました。 EPOC活動にも関心を持って頂き、「中国では環境コストを製品に折り込むのは難しい(市場が許さない状況)。神田氏に助言を頂きたい」「製品のライフサイクルにおいて、環境コストを売価に反映させるのが世界の趨勢。 ISO14001の取得には時間もコストも掛かるが、日本と中国の取得数は世界1、2位であり、環境コストの受入れ意識は中国でも変わりつつある」(神田)といったやりとりもありました。 また、EPOCとして中国を訪問し活動をPRすることも是非考えて欲しいといった嬉しいご意見も頂きました。

 余裕を持ったプログラムとしておりましたが、熱心な工場見学と質疑応答により、終了時間は予定通りとなる活気溢れる交流会となりました。
日本特殊陶業(株)関係者とEPOCメンバーが一列となって、バスを見送りました。 バスを見送る海外交流分科会 西村サブリーダーの目には一筋の涙が浮かんでおり、短時間ではありますが、気持ちの通じた時間を共有できたと思います。

  AOTS殿とは、今後も交流を継続して参りたいと思います。また、この場を借りまして、交流の場をご提供頂きました、日本特殊陶業滑ヨ係者の皆様に厚く御礼申し上げます。

以上