EPOCエネルギーフォーラムinメッセナゴヤ報告書
はじめに
環境パートナーシップ・CLUB(EPOC)では、10/26〜29で開催された異業種交流展示会「メッセナゴヤ2016」(主催:メッセナゴヤ実行委員会)の連携イベントとして、EPOCエネルギーフォーラムinメッセナゴヤを開催しました。フォーラムでは、COP21でのパリ協定採択を踏まえたわが国のエネルギー・環境政策の現状と課題をテーマとした基調講演と、中部地域発の環境配慮型の先進技術開発の事例紹介を頂きました。
- 日 時:
- 2016年10月26日(水曜日)13時30分〜16時30分
- 場 所:
- ポートメッセなごや 交流センター3階 会議ホール
- 参 加 者:
- 192名
- 主 催:
- 環境パートナーシップ・CLUB(EPOC)
- 後 援:
- 経済産業省 中部経済産業局 環境省 中部地方環境事務所
一般社団法人中部経済連合会 名古屋商工会議所
一般社団法人中部産業連盟
一般財団法人省エネルギーセンター東海支部
プログラム
13時30分〜13時35分 |
【開会挨拶】
EPOC会長 水野 明久
中部電力株式会社 代表取締役会長
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13時35分〜13時50分 |
【EPOC紹介】
EPOC幹事長 橋本 当矢
中部電力株式会社 環境・立地部長
幹事長より、EPOC活動の紹介を行いました。
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13時50分〜15時00分 |
【基調講演】
「わが国のエネルギー環境政策を問う」
国際環境経済研究所 理事・主席研究員
筑波大学 客員教授 竹内 純子 氏
IPCC第5次評価報告による地球温暖化に関する最新の知見をご説明頂くとともに、これまでの温暖化国際交渉の経緯から昨年末COP21において採択されたパリ協定の内容についてご説明頂いたうえで、日本におけるエネルギー・環境政策は今後どうあるべきかについて、ご講演を頂きました。
東日本大震災以降、日本の電源構成のうち9割は火力発電であるという現状、また安全の確認された原子力発電所の稼働を迅速に進めていく必要性や、再生可能エネルギーの普及を進めていくうえでの課題など、パリ協定の下に掲げたわが国における2030年のCO2排出削減目標(2013年比▲26%)を達成するうえで前提となるエネルギーミックスの現状と課題、そして今後に向けて取り組むべき内容について、大変分かりやすくご講演を頂きました。
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15時10分〜16時10分 |
【事例紹介】
(1)「超電導リニア開発と中央新幹線」
東海旅客鉄道株式会社 中央新幹線推進本部
リニア開発本部 担当部長 北野 淳一 氏
超高速走行を可能とする最先端技術「超電導リニア」と、中央新幹線の開発状況についてご講演を頂きました。車両に搭載した超電導磁石と地上に取り付けられたコイルとの間の磁力により非接触で走行するという「超電導リニア」のしくみから、長年に亘り培ってきた技術開発の内容や高速走行実験の成果など、大変貴重なお話を伺うことができました。
(2)「微細藻類を使った二酸化炭素吸収・バイオ燃料の研究」
株式会社デンソー新事業推進室事業企画担当係長
下引地 大介 氏
「シュードコリシスチス」という光合成により体内にオイルを蓄積する微細藻類を使い、工場から排出されるCO2を吸収させてバイオ燃料を生産する最先端の研究内容について、ご講演を頂きました。
地球環境問題に貢献する藻の特性について幅広くご紹介頂くとともに、実際にバイオ燃料をディーゼルエンジン車に使用した走行の様子など、大変興味深くお話を伺うことができました。
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16時10分〜16時30分 |
【総括】
EPOC顧問 架谷 昌信
愛知工業大学 特任教授
産官学の連携の重要性を踏まえ、今後のエネルギーのあり方と環境配慮型の技術開発の重要性について総括していただきました。
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フォーラムを終えて
「パリ協定」の発効により、今後途上国を含むすべての国が温室効果ガスの排出削減に向けた取り組みを加速していくこととなります。今回のエネルギーフォーラムを通じて、日本におけるエネルギー・環境政策の現状と課題、また、世界に誇れる最先端の環境配慮型技術について、ご理解を深めていただくことができたかと存じます。
ご講演頂いた講師の方々にこの場をお借りてお礼申し上げるとともに、EPOCは今後も会員企業のレベルアップを図り、地域の皆さまとともに環境活動に取り組んで参りますので、引き続きEPOCに対するご支援、ご協力を賜りますようお願いいたします。
環境パートナーシップ・CLUB(EPOC)会長会社事務局
中部電力株式会社 環境・立地部