セミナー

第2回低炭素社会分科会環境セミナー「COP16に関する講演会」


概要

気候変動枠組条約第16回締約国会議(COP16)が2010年11月29日から12月10日までメキシコのカンクンにおいて開催されました。そのCOP16の交渉の経緯及び成果、そしてCOP17に向けての政府の取り組みについて経済産業省地球温暖化対策交渉官の小林 出(いづる)様よりご講演いただきました。COP16に関する皆様の関心も高く総勢約40名様のご参加を頂きました。

開催日:2011年3月10日(木曜日) 14時〜16時
会場:名古屋国際会議場 234会議室(名古屋市熱田区熱田西町1番1号)
主催:環境パートナーシップ・CLUB(EPOC)低炭素社会分科会
<プログラム>

14時〜14時10分

主催者代表挨拶
(株)デンソー 安全環境推進部 地球環境室 室長
渡辺 芳紀

14時10分〜15時30分

講演「COP16に関する講演会」
経済産業省 地球温暖化対策交渉官 小林 出(いづる)氏

「COP16に関する講演会」の写真

「COP16に関する講演会」の写真

【講演概要】
COP16に交渉官として参加された小林氏に直接その経緯や成果をご講演いただいた。また、政府の取り組みをご紹介いただき気候変動枠組み条約の展開を学んだ。

・背景(国際交渉の狙い・経緯・COP15・コペンハーゲン合意への賛同状況)
・COP16で起きたこと
・「カンクン合意」を構成する合意文書と内容
・COP17に向けた論点
・日本の強みを生かすための新しい枠組み_
・二国間クレジット制度について(案・問題点・制度のたたき台・各国との協議状況)
・二国間クレジット制度を巡る各国の動向

15時30分〜16時

質疑応答


<アンケート結果/所感>

アンケート結果

解答者の81%(26名中22名)が環境経営に「大いに活用できる」あるいは「活用できる」と回答した。

<コメント抜粋>
・CO2削減をめぐる各国の状況を把握でき有意義であった。
・講師の説明が簡明でわかりやすく、質問に対する回答も丁寧にしていただけた。

所感

地球温暖化の国際枠組みが決定される締約国会議で交渉に当たられた交渉官から、経緯や成果について直接話を伺うことができたことは、マスコミなどから得られる情報と違い緊迫感や各国の事情などがヒシヒシと伝わり、生々しくさえあった。地球温暖化対策も大きな課題であるEPOC会員にとって、有意義なセミナーであった。


<COP16で採択されたカンクン合意の内容>

・条約締約国会合(COP)では、コペンハーゲン合意に基づき先進国が提唱した目標及び途上国が実施する緩和行動について事務局がまとめる文書を、留意。
(先進国と途上国が一つの枠組みの中で緩和に向けた努力を行うことを明記)

・条約締約国会合(COP)では削減目標・行動以外に、コペンハーゲン合意に含まれていた、技術、資金などの項目についても、バランスよく決定。

・二国間クレジット制度の活用
CDM(クリーン開発メカニズム)の問題点
米・EU・インド・ベトナムなど各国の動向