ご挨拶

環境パートナーシップ・CLUB 会長 寺師 茂樹 トヨタ自動車株式会社
環境パートナーシップ・CLUB
会長 小池 利和
ブラザー工業(株)

 環境パートナーシップ・CLUB(EPOC)は、中部地域の産業界が中心となり、業種・業態の枠を超えて環境負荷低減活動などに関する研究、交流、実践、そして情報発信を行うことにより「循環型経済社会」の構築を目指して2000年2月に設立され、多種多様な活動に取り組んでおります。
 設立以来、ISO14001の取得促進、環境経営に資する情報提供、資源循環・低炭素・自然共生等に関する先進事例の調査、次世代層への環境啓発や海外研修生との意見交換など多岐にわたる活動を常に社会や会員のニーズに合わせて展開してまいりました。2005年からは愛知県とともに愛知環境賞の表彰を行い、環境負荷の低減に資する先駆的事例の紹介を通して資源循環型社会の実現を支援するとともに、2005年の「愛・地球博」(日本国際博覧会)、2010年の「生物多様性条約第10回締約国会議」(COP10)、2014年の「持続可能な開発のための教育(ESD)」に関するユネスコ世界会議」に協力するなど、自治体や地域と一体となった取り組みにも注力してまいりました。
 また、EPOCは一昨年、2030年ビジョンを策定し、社会変革につながる環境イノベーションについて力を入れて取り組むためにEPOC組織のスリム化や機能・役割に分けた再編を行い、持続可能な経済社会の実現に向けて新たなスタートを切りました。
 このような状況の中、SDGsに関する取組みや考え方が広く社会に認識されはじめ、持続可能性が環境の枠を超えてより深く考えられるように変化しつつあります。特に気候変動対応に関しては、待ったなしの状態です。昨年日本は、2030年度に温室効果ガスの2013年度比46パーセント削減と2050年のカーボンニュートラルを宣言しています。そして昨年11月に英国で開催されたCOP26においては、乱立している気候変動リスクの開示基準の統一化が話し合われ、Scope3における温暖化ガスの排出(事業者の活動に関連する他者の排出)も開示の対象となる方向に進むようです。
 EPOCでは、こうした社会の動向に常にアンテナを張り、新しい情報を分かりやすく会員の皆さまへ提供するためにセミナーや講演会など様々な行事を企画してまいります。またEPOCの特長である会員間の交流を図るためにオンラインでの行事に加えて、対面での交流の再開も検討してまいります。
 このような活動を20年以上継続してきたEPOCは、今後も東海地域のみならず、日本全体さらにはグローバルを視野に、環境負荷低減活動を皆様と共に進めてまいりたいと思います。今後も一層のご支援と活動への積極的な参加を賜りますようお願い申し上げます。

環境パートナーシップ・CLUB会長
小池利和