海外交流

海外交流分科会 意見交換会ご報告


日時

2017年12月15日(金曜) 13時30分〜17時

会場

ブラザー工業株式会社 ブラザーミュージアム
(旧称:ブラザーコミュニケーションスペース)

参加者

20名

目的

日本企業の海外拠点環境担当者とEPOC会員との交流、意見交換を目的とし、ブラザー工業株式会社様にご協力を頂き、ブラザーグループ様の環境取組み及びデータ管理のご紹介、製品含有化学物質削減への取組みについてのご紹介を頂き、参加各社ご担当者様との意見交換を行いました。

概略スケジュール

              
13時30分〜13時35分 事務局よりご挨拶
13時35分〜14時30分 ブラザーグループ様の環境の取組み/
データ管理の事例のご紹介
14時30分〜15時 ブラザーグループ様の製品含有化学物質削減の取組みご紹介
15時〜15時45分 質疑応答及び意見交換会
15時45分〜16時 休憩
16時〜17時 ブラザーミュージアムご見学及び全体質疑
17時 終了のご挨拶

内容

■ブラザーグループ様の環境の取組み/データ管理の事例ご紹介

ブラザー工業様より、環境方針を含むブラザーグループグローバル憲章のご紹介を頂きました。「ブラザーグループは、持続的発展が可能な社会の構築に向け、企業活動のあらゆる面で地球環境への配慮に前向きで継続的な取り組みを行っていく。」という環境方針を定められています。続いてブラザーグループ様の環境マネジメント体制や中期環境行動計画についてもご説明を頂きました。また、低消費電力を実現した複合機の開発や梱包ダウンサイジングによるサプライチェーンにおけるCO2排出量の削減、温室効果ガス排出量を算出、見える化と合わせて国内外でCO2削減に取り組まれていることなど、事業活動と連動した環境取り組みのご紹介を頂きました。環境コミュニケーションとしては、ブラザーグループ様内では環境取り組みに対する表彰制度や、従業員の方のエコ活動をポイント化し、貯まったポイントをお金に換えて自然環境の保全活動に寄付する「ブラザーエコポイント活動」を推進されているなど、グループグローバルでの環境取り組みを促進する施策をご紹介頂きました。
次に、社内で導入されている環境データ管理システムについてご説明を頂きました。2013年より全事業所における温室効果ガス排出量の集計を開始されており、効率的且つ高い精度を確保するため、ITツールである同システムを導入されています。各拠点での温室効果ガス排出量のデータ登録から集計・報告用のレポート出力まで、一元管理と進捗状況の見える化を実現されたこと、ISOやCDP向けの資料準備工数が削減されたことなどのご説明を頂きました。

■ブラザーグループ様の製品含有化学物質削減の取組みご紹介

ブラザーグループ様では製品に含まれる化学物質においてEU RoHS等の各種法規制に適合するための環境情報システムを構築・運用されています。特にEU RoHSにおいてはフタル酸エステル類が制限化学物質に追加されたのちは、同規制違反の増加が懸念されており、こうした規制追加に対する取り組みについてご説明頂きました。
規制されている化学物質が製品へ混入するのを防止するためには、製造現場で利用できるスクリーニング装置の開発が必要と認識され、新たな装置の開発を実現されました。こちらの装置は入手が難しくなっているヘリウムガスを使用することなく含有化学物質の検査が出来、また短時間での測定が可能となったことからエネルギー消費の削減及びコストダウンの効果を得られたことなどのご説明を頂きました。

■質疑応答及び意見交換会

ブラザーグループ様でのエコポイント活動や社内表彰などの環境取り組み促進施策についてご参加の皆様の関心が高く、モチベーションや応募数の向上に向けてどのように対応されているかについてご質問を頂きました。また、事業活動における温室効果ガス排出量の集計に関することや、国内外の環境マネジメント体制や施策についても活発な意見交換が為されました。海外環境規制への対応を始めとして、先進的なブラザーグループ様の取り組みをお聞きしたことにより、有意義なディスカッションとなりました。

■ブラザーミュージアムご見学及び全体質疑

会場であるブラザーミュージアムは、ブラザー工業様及びブラザーグループ様の創業から現在に至る事業がご紹介されており、ご説明を頂きながら見学をさせて頂きました。歴史ある製品であるミシンから、その技術を生かした最新鋭のプリンタ、また、通信技術を応用した通信音楽事業など、事業分野の広さを学ぶことができました。


当日の様子

この度、会の開催に多大なるご協力を頂きましたブラザー工業株式会社様に心より御礼申し上げます。

以上