2006愛知環境賞表彰式実施報告
***「あいちから生まれた環境行動」***
 
【はじめに】
EPOCでは、昨年に引き続き愛知県より受託しました『愛知環境賞』の表彰式を開催致しました。
『愛知環境賞』とは、愛知県では「環境との共生」という価値観を、新しい文化として体現し社会に普及させることを目的として、企業・団体・県民による環境負荷低減に向けた技術・事業・活動を評価し表彰するものであり、本年も多数の応募を頂きました。
当日は、愛知環境賞表彰式、第15回交流会「あいちから生まれた環境行動」と題した特別対談、交流会(パネル展示による意見交換会)が開催され、受賞者をはじめその他参加者の方々にご交流頂きました。
 
日 時: 平成18年 2月21日(火)15:00〜18:30
会 場: 名古屋銀行協会 5階 大ホール
主 催: 愛知県
共 催: 環境パートナーシップ・CLUB(EPOC)、中日新聞社
後 援: 名古屋市、中部経済産業局、環境省中部地方環境事務所、中部経済連合会、名古屋商工会議所
 
《プログラム》
15:00〜15:05 主催者挨拶
愛知県知事 神田 真秋
EPOC会長(トヨタ自動車(株)相談役・技監) 池渕 浩介
 
【愛知県知事】 【EPOC会長】

15:05〜15:45 「2006愛知環境賞」表彰式
【金賞】
受賞者 テーマ・概要 受賞のポイント
中部電力(株) 「世界最高水準の環境調査型電力供給への挑戦と環境文化の発信」 発電効率向上による省エネルギーや大気汚染低減などの分野で世界最高水準を達成・維持する一方、環境への取り組みを社会に発信し、環境行動を文化として定着させるための啓発活動を展開したことが高く評価された。
環境への取り組みを重要な経営課題と位置付け、地球環境と調和した電力供給を推進。
日本ガイシ(株)
大成建設(株)
UFJセントラルリース(株)
(株)テクノ中部
中部鋼鈑(株)
愛知県田原市
「一般可燃ごみからの炭化物製造・リサイクル事業」 本グループは、業種の異なる企業と行政が連携して、一般可燃ごみから炭化物を製造するごみ処理施設の建設・運営をPFI方式により取り組み、ゼロエミッションの実現に貢献したことが高く評価された。
本グループが出資した特別目的会社「グリーンサイトジャパン(株)」がごみのリサイクル事業を実施。
【銀賞】
受賞者 テーマ・概要 受賞のポイント
大同原料サービス(株)
大同特殊鋼(株)知多工場
「汚泥・ばいじんに含まれるニッケル等のリサイクル事業」 汚泥・ばいじんからニッケル等の希少金属をリサイクルする、我が国初めての技術を開発・事業化し、今後さらに他方面への事業展開が大いに期待されることが評価された。
我が国で初めて開発した酸素バーナ式溶融還元技術を用いて特殊鋼製造工程で排出されるスラッジをリサイクル。
【銅賞】
受賞者 テーマ・概要 受賞のポイント
三幸毛糸紡績(株)
名古屋港木材倉庫(株)
「木質系廃棄物を活用したフレキシブルマット・エンボスマット」 この地域で行われた産学の基礎研究を発展させ、様々な形態の木質系廃棄物を分別することなく一括で処理し、付加価値の高いマット等を製造することに我が国で初めて成功したことが評価された。
あらゆる木質系廃棄物を活かして、合成樹脂接着剤を一切使用せず木質繊維製マットにリサイクル。
【中日新聞社賞】
受賞者 テーマ・概要 受賞のポイント
(株)デンソー デンソー環境教育プログラム「ECOレンジャー21」 企業として先駆的に環境教育に取り組み、他の規範となるとともに、環境意識の高揚に貢献したことが評価された。
子供を対象にした身近な自然を題材に楽しく環境について学ぶ体験型環境教育プログラム。
【名古屋市長賞】
受賞者 テーマ・概要 受賞のポイント
アサダ(株) フロン回収・再生・破壊装置の市場開拓及び技術開発における先駆的取り組み  フロンの回収・再生・破壊装置の市場開拓と技術に取り組み環境技術の振興に寄与し地球技術の振興に寄与し地球環境の保全に貢献されたことが評価された。
特定フロンの回収、再生、破壊装置の市場開発を通じて環境保全に貢献。
【優秀賞】
受賞者 テーマ・概要 受賞のポイント
(株)アイエヌビイプランニング 原料廃ゴムのマテリアルリサイクル事業 合成ゴム製造工場から発生する原料廃ゴムをゴム原料として再生させる技術を我が国で初めて開発・実用化し、付加価値の高い製品の製造に成功したことが評価された。
自社独自技術によりゴム原料として再生させるマテリアルリサイクル事業を実現化。
アイシン精機(株)西尾工場 極少エネルギー保持炉の開発 アルミ鋳造施設における手元保持炉のエネルギーロスを徹底的に排除し、従来比70%削減となる省エネルギー化を達成したことが評価された。
手元保持炉の熱損失抑制と燃焼特性の改革への取組み、画期的な省エネを達成。
(株)INAX 食品循環資源の再生利用システムの提供−オカラ再生利用システムの構築− オンサイト型乾燥機の開発・製品化により、豆腐製造工場から発生する植物性残渣の100%再生利用を可能にするとともに、リサイクルビジネスのモデルとなる事業システムを構築することが評価された。
窯業原料の乾燥技術を活用した新しいタイプの気流乾燥システム「オカラット」を開発・製品化。
環境劇団 いるか 地域に密着した環境教育・啓発コンテクストの開発と実践 地域性や対象者を考慮して演劇やゲームを公演毎に考案するというこれまでにない取り組みにより、市民を実際の行動に向かわせる環境教育を実践しており、環境意識の高揚に貢献したことが評価された。
安城市環境アドバイザーが中心になり結成・運営される劇団。観客の地域性に合った寸劇やゲーム等のコンテクストを開発・実践。
トヨキン(株)
トヨキンオートプラザ(株)
(株)豊田中央研究所
(株)明電舎
自動車廃LLC(エンジン冷却液)の微生物分解処理プラント 廃LLCの微生物分解処理プラントを開発し、下水道、河川、土壌などへの有機汚濁負荷の低減に向けて、早期の事業化が大いに期待されることが評価された。
(株)豊田中央研究所が保有するエチレングリコール含有水の処理方法及び微生物をベースとした自動車廃LLC微生物分解処理プラントを開発。
名古屋コンテナー(株) 食品廃棄物を原料としたアルコール生産技術 他に先駆けて食品廃棄物からアルコールを生産する技術開発に取り組み、今後の事業化が大いに期待されることが評価された。
アルコール発酵による食品廃棄物の処理方法につき開発推進中。
【金賞】
【金賞】
【銀賞】
【銅賞】
【特別賞:中日新聞社賞】
【特別賞:名古屋市長賞】
【優秀賞】

15:45〜17:00 【特別対談】
「あいちから生まれた環境行動」
俳優 竹下景子氏   中日新聞社論説委員 飯尾歩氏 

愛知万博で日本館総館長を務められた竹下氏と環境問題を精力的に取材されている中日新聞社の飯尾論説委員に対応をお願いしました。竹下氏からは、万博を通じて体験したエピソードや館長として来場者に「環境」を伝えるため工夫されたポイントについてお話を頂きました。又、万博を通じ、身近に感じるようになった「環境行動」に対して、ここで得られた成果を単なる思い出に留めるのではなく、今後も地域に根付いた活動として定着させることが重要であると提言を受けました。この対談では、行政に対し学校での環境教育の大切さ、企業に対しては技術開発や研究開発を行い更なる環境技術の向上を期待されました。そして市民に対しては日常生活においてどんな小さいことでも環境を意識した工夫、行動をすることが重要とのメッセージを頂きました。

17:00〜18:30 【交流会】

中部経済産業局の佐藤局長を来賓にお招きし、EPOC交流会が行われ受賞者その他参加者の方々が交流を深められました。また、会場には各受賞事例の概要を纏めたパネルが設置され、受賞企業・団体の方から直接ご説明頂くことで、参加者の方々には各事例についてより深くご理解頂きました。

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