【視察地】
    アムステルダム郊外(北東へ車で約1時間)
フレボランド州西部 アイセル湖(レエリィスタッドの干拓湖)

【運営会社】
  NEG Micon社
本部はデンマークで、世界各地に拠点を持つ世界的風力発電企業。
1997年の世界シェアは、19.7%で世界一。
日本でも東京に拠点を持ち、国内の需要に対応している。

【対応者】
  Installation&Service/Mr. Jacob Jan Slotemaker

【視察内容】
  岸から30m程沖に設置された風車塔の内部(直径3.8m)に入り、内部が狭いため、2グループに分かれ、入れ替わりで詳しい説明を受けることができました。
<風力発電施設の概要>
台数と出力 28基×600Kw
構造 直径3.8m高さ50mの塔と直径43mの3枚の羽根
発電風速 4〜25m/s
電流内容 交流、周波数50Hz、安定性1%以内
送電方法 地下に埋設した送電線(1万Kv)を経由
1基当りの平均年間発電量 1.5MwH(稼働率約30%)
1基当りの建設費 100〜120万ギルダー(6000万円程度)
1KwH当りの売電単価 15セント(約8円)
1基当りの年間の維持費用 8000ギルダー(50万円程度)

【視察の成果とEPOCへの提言】
  この視察で、オランダにおける風力発電の現状と実際の仕組みを詳しく把握することができました。
積極的に風力発電を奨励しているオランダでは、日本の約6倍の風力発電規模を有し、20年後には総電力の10%を風力発電で賄う計画をしています。
環境負荷の低い発電方法として世界中で注目されている風力発電ですが、日本では適地が乏しい等、立ち遅れているのが現状です。
EPOCでも、風力発電に限らず環境負荷の低い発電方法等の研究を積極的に支援していく考えです。


【視察地】
    アムステルダム市内のアムステルダム港西側

【施設概要】
 
運営 アムステルダム市 廃棄物処理局
職員数 約200名(夜間・週末は約10名で対応)
操業体制 24時間体制で、検査のため年一回約5週間停止
年間処理能力 都市ゴミ 507000t、産業系一般廃棄物195000t、
粗大ゴミ 63000t、トータル 765000t
発電供給能力 80メガW(自己消費17メガW、約1600世帯に供給63メガW)
対象範囲 アムステルダム市の16区と周辺の27市制地区
総投資額 約437億円

【対応者】
  Ms. Marit Jekkers(広報担当)

【視察内容】
  施設内のホールで、大きなパネルやビデオを用いて、施設全体の流れや仕組み、焼却排出物の規制への対応や、焼却残留物のリサイクルの現状などの説明を受けました。
その後、オレンジ色のヘルメットを着用し、ゴミ減容、焼却、発電、排気浄化の4つのプラントで構成された施設内を順に見学。コントロール室、クレーン室、焼却炉、ガス浄化処理施設など、実際に操業している模様をそのまま目の当たりにすることができました。

【視察の成果とEPOCへの提言】
  オランダの廃棄物処理が、社会的要請や規制をいかにクリアして行われているかが、本施設で最大の着眼点でしたが、特に画期的な技術が駆使されているというよりは、現状にできる限り対応し、研究を重ねているというレベルでした。
ダイオキシンなどの有害物質の排出削減や焼却残留物の再利用については、以前からかなり研究が進められているようでした。
本施設では、廃棄物焼却の過程で発電した電力を地域に供給するという意味で、クリーンエネルギーの活用が積極的に行われているオランダの現状を知ることができました。
EPOCにおいては、多様な企業間ネットワークを活用できるというメリットを最大限に発揮し、排出物を最小限に抑える産業構造に向けての情報交換の場をいかに提供していくことができるかが、今後の大きなポイントとなるでしょう。