第15回EPOC視察調査EXPOプレエコツアー
「常滑へ行こう!INAX、セントレアの見学」
 
視察目的
持続可能な発展を目指す循環型社会の形成に向け、地域で取組まれている事業の見学を行い、今後の事業展開における環境対応の一助とする。

視察日時
平成16年9月17日(金)08:30〜17:30 

参 加 者
一般参加者 40名、事務局 3名   計43名

視察先の概要

株式会社INAX榎戸工場
photo(株)INAXは、伊奈製陶として1924年2月1日創業し、創業60周年を機に社名をINAXに変え事業を展開している。
1997年より「人と地球を考えたものづくり」を基本理念とし、地球への環境負荷(INPUTとOUTPUT)を削減する活動に取組んでいる。
2000年10月に埋立廃棄物ゼロを達成し継続しており、その他、CO2排出量35%削減(90年比)・エコ推奨商品の売上高比率64%(03.9末)・節水ESCO事業等、種々の環境活動を推進し、真の企業市民を目指している。
その中でも、榎戸工場は主幹工場として最新設備のもと高品質の製品を数々生産している。
環境活動についても、徹底した分別による発生源対策を行いリサイクル・コストダウンを図り、ゼロエミを達成した。
発生源対策では、徹底した分別を行うためオリジナルの分別基準板を表示するとともに、環境ノートに各セクションでの廃棄物の発生量を記録しコスト評価を行っている。工場内には、分別回収置場として資源回収ステーションを3ケ所設置し、14種類もの細目に分け、管理部署が最終チェックを行う等、徹底した分別回収が行われている。
地域社会との環境調和・信頼関係を結び、地域とともに発展している。

セントレア(エネルギーセンター)
photoセントレア(中部国際空港)は、2005年2月17日の開港を目指し建設が進められている。
「環境への配慮」を基本理念の1つとして掲げ、21世紀の循環型社会の実現へ向け、空港施設の基本構想から計画、設計、施工に至る段階で70項目もの環境に配慮した取組みを行っている。
騒音対策を配慮し海上に建設。その他、太陽光発電システムの採用、低公害車の導入、藻場造成、中水・雨水利用、光触媒ガラスの採用と自然採光等々、数多くの環境対応を行っている。緑地帯も敷地面積の25%有している。
太陽光発電システムによるCO2削減は、45c-t/年の効果がある。
中部国際空港へエネルギーを供給するエネルギーセンターは、空港で使用される電力の50%、熱については100%供給可能であり、「エミッションミニマム・ハイパフォーマンス」を基本コンセプトとして、天然ガスコージェネレーションシステムの設置・コージェネ排熱のカスケード利用・海水の活用・大規模蓄熱槽の設置・大温度差システムの活用と五つの特徴を持っている。これらの採用により、ナゴヤドーム600個分の森林に相当するCO2削減効果がある。
「空港と地域・環境の調和」の理念に基づいた活動が行われている。

所 感
INAXの「価値(PERFORMANCE)」を高め「地球環境への負荷(INPUTとOUTPUT)」を削減する活動のステップ展開、並びに、セントレアの計画段階からの環境に配慮した取組み及び地域全体で資源を有効活用した省エネ・環境保全への取組みは、今後の環境対応への好例となる。
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