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訪問場所

1. バイオエネルギーによる地域熱供給施設(麦わら)
2. 共同太陽熱・ウッドチップ温水供給施設(太陽熱・ウッドチップ)

3.

風車発電機(風)
4. サムソー・エネルギー環境事務所
 
対応者
Mr. Soren Hermansen、 Ms. Marlene Hermansen
(サムソー・エネルギー環境事務所)
 
ディスカッションの内容
島全体を再生可能なエネルギーでまかなおうという「再生可能エネルギーの島」への取組が着実に進んでいる。このサムソー島は、デンマークに属する人口約4千人、面積114Km2の小さな島で、観光リゾート地として夏季の2ヶ月間は人口が5倍以上に膨らむというジャガイモで有名な島である。
1997年12月に、この島はEUの再生可能エネルギー導入のための計画プロジェクトとして、各都市・プロジェクトからのコンペによる提案の中から選ばれている。観光と農業で有名なこの島は、デンマーク政府公認の「再生可能エネルギー島」として、欧州100都市で2010年までに100%再生エネルギーで自給できるコミュニティー創出の切り札としても、現在世界から注目を浴びている。
デンマークの国土は起伏が少ないため、水力発電がほとんどない。また、国民投票により原子力発電を放棄したため、風力発電を含むクリーンなエネルギーによる発電が積極的に推進されている。現実に、サムソー島だけではなく、移動中のバスからもいたるところに風車(発電機)が設置されており、世界の風車の60%がデンマーク製とのことである。
実際にサムソー島でも現在11基の風車による発電が行われており、島内の電力供給のほとんどが風力発電であることからその徹底した推進がうかがわれる。
 
視察の成果とEPOCへの提言
地域社会の持続可能性(サスティナビリティ):
サムソー島では、この「再生可能エネルギーの島」への取組と共に、島全体の歴史や文化等を保全し、住民の学習の場「エコミュージアムの島」として観光資源化してゆく取組も進んでいるという。住民主導型で環境と経済の両立を実現してゆくこの目論見は、21世紀の地球市民のあり方を見た思いである。
EPOCの所在するこの中部地区でも、2005年の国際博覧会に向けて、環境と産業の両立への試みも始まっており、地理・規模内容とも大きく異なるが、その目指すところは同じものを感じた。
 
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