第21回EPOCフォーラム 環境リスク管理フォーラム
***環境汚染防止事故の未然防止に向けたリスクマネジメント***
 
【はじめに】
近年、社会に大きな影響を与える環境汚染事故や産業事故が多発しています。こうした環境汚染事故や産業事故は、経営資源の配分ミスによる経営の失敗とも言える事態であり、一度発生してしまうと、信頼回復には多大な時間と労力を要するため、事故を未然に防止する対策が必要です。また、社会的な潮流として、CSRやSRIが非常に重視されてきており、企業活動を永続的に行うためにも、事故やヒヤリハットの未然防止対策が強く求められています。
そこでEPOCでは環境汚染事故の未然防止を普及啓発することを目的にフォーラムを開催致しました。
 
開催日: 平成18年 1月 20日(金)
会 場: 産業技術記念館 大ホール
主 催: 環境パートナーシップ・CLUB
後 援: 経済産業省中部経済産業局、名古屋大学エコトピア科学研究所
 
《プログラム》
13:30-13:35 主催者挨拶
EPOC理事 出光興産株式会社 愛知製油所 所長 川嶋 一元
13:35-14:05 来賓挨拶
経済産業省 産業技術環境局 環境政策課 環境指導室 室長 堀 史郎 氏

EPOC理事 川嶋一元  経済産業省 堀史郎氏

14:05-15:00 【基調講演】「最近の環境安全問題と21世紀の安全〜化学安全の視点から〜」
横浜国立大学 安心・安全の科学研究教育センター 教授 田村昌三 氏

横浜国立大学 田村昌三氏最近の安全問題として、原子力関係、宇宙開発関係、化学物質関係等の具体的事例を紹介頂くのと併せ、安全問題の背景には産業の高度化・多様化・国際化に基づく潜在危険の増大等があることをご説明頂きました。また、人・社会・環境が調和する社会における安全確保の為には、安全の基本の理解、安全教育/啓発の推進及び安全環境の整備等が求められるとのご説明を頂きました。

15:00-15:30 【活動報告】「EPOC環境汚染事故等の未然防止に関する調査」
環境パートナーシップ・CLUB顧問
環境汚染事故等の未然防止に関する調査評価委員会委員長
愛知工業大学 教授 架谷 昌信 氏

愛知工業大学 架谷昌信氏「EPOC環境汚染事故未然防止研究会」の活動状況の説明を中心として、漏洩・流出事故の事例収集及び事故原因調査の活動結果について説明を頂いた上で、EPOCの事故事例・ヒヤリハット情報データベース構築までの経緯をご紹介頂きました。また、データベース構築に向けたヒアリング調査企業の意見・要望を踏まえ、データベース構築の具体的方針の紹介並びにデータベースによる解析事例をご解説頂きました。

15:45-16:15 【企業における対策事例@】「安全活動の見える化によるヒューマンエラーの未然防止」
出光興産株式会社 愛知製油所 所長 川嶋 一元 氏

出光興産(株) 川嶋一元氏大量の危険物、高圧ガスを取り扱う製油所での安全確保のためには、危険の早期発見と、災害の未然防止を図るため、「設備」の信頼性向上を図る活動と「人」に着目しヒューマンエラー防止に焦点を当てた活動等の取組みを行っており、当該取組状況についてご説明を頂きました。

16:15-16:45 【企業における対策事例A】「デンソーの環境リスク管理への取組み」
株式会社デンソー 環境企画部 地球環境室 室長 渡辺 芳紀氏

(株)デンソー 渡辺芳紀氏環境リスク管理への具体的取組み事例として、未然防止の為の環境コンプライアンス体制の再確認、実証実験に基づくリスクの把握と対策、再発防止の為の真因究明・対応とルール・システムへの反映、トップによる安全環境監査と地域の方々と一体となった環境モニタリング診断・監査等についてご紹介頂きました。

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